「J-POPの父」筒美京平の幻の未発表曲が蘇る。名プロデューサーが語る「TOKYOSUITE」制作秘話
40年の絆が導いた奇跡のプロジェクト
「ブルー・ライト・ヨコハマ」や「木綿のハンカチーフ」など、日本の音楽シーンを彩り続けた大作曲家・筒美京平さん。2020年に惜しまれつつこの世を去った巨匠が、実は「東京」をテーマにしたジャズ作品を密かに残していたことをご存知でしょうか。今春、その貴重な未発表曲がアナログレコード「TOKYOSUITE」としてついにリリースされました。このプロジェクトをプロデュースしたのは、筒美さんと40年以上の長きにわたり公私ともに親交の深かった、盟友・川原伸司氏です。
スタジオの端で弾いていた「本当の姿」を形に
この未発表曲の存在は、サックス奏者の苫米地義久さんがデモテープと譜面を大切に保管していたことで発覚しました。約20年前に制作が進められていたものの、筒美さんの体調悪化により頓挫していたこの企画。川原氏はデモテープを聴いた瞬間、仕事の合間にスタジオの片隅で黙々とジャズを弾いていた筒美さんの姿を思い出したといいます。「黙々と自分の音楽を磨き上げていたところが、音楽家として本当に尊敬できた」と語る川原氏は、筒美さんへの敬意を胸に、信頼できる仲間と共に制作を完遂させました。
デジタル全盛期にあえて選んだ「アナログの贅沢」
本作のこだわりは徹底しています。全工程をアナログで仕上げ、高音質を追求するために片面わずか15分という贅沢なカッティングを採用。税込8,800円という価格も、妥協のない音質と「100%ピュアビニール」へのこだわりから生まれたものです。川原氏は、「今の時代だからこそ、あえて全てアナログでやることが最大の贅沢」と語ります。生前の筒美さんが大切にしていた音楽への姿勢を、音の一つ一つにまで宿した仕上がりとなっています。
時代を超えて響くメロディーの力
本作には筒美さん作曲の6曲に加え、名曲「人魚」のカバーなど全9曲を収録。単なるヒットメーカーとしてだけでなく、一人の音楽家として本質的な美しさを追求し続けた筒美京平さんの「素顔」がここに詰まっています。「一番カッコよく、誰に対しても謙虚だった」と評される筒美さんの魂が、川原氏ら関係者の熱い想いとともに、アナログレコードという形を通じて今、再び輝きを放っています。名曲の裏側に隠された「音楽家・筒美京平」の情熱を、ぜひその耳で確かめてみてください。
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