「妻へ手紙を書きたい」64歳で夜間中学へ。映画化された感動の実話が児童書に!
なぜ今、学び直すのか?90歳の西畑保さんが教えてくれる「学ぶ意味」
皆さんは、もし文字が読めなかったら、誰かに自分の想いを伝えるときどうしますか?映画『35年目のラブレター』のモデルにもなった、奈良市の西畑保さん(90歳)の物語が、このたび子ども向けの児童書『読み書きを覚えたい!―64歳で夜間中学に―』(銀の鈴社)として出版されました。この本は、単なる自伝ではなく、今を生きる私たちに「なぜ学ぶのか」という問いを投げかけてくれる、心に深く刺さる一冊です。
小学校を2年で中退した過去。「読み書き」への強い想いとは
1936年生まれの西畑さんは、いじめや家計の厳しさから小学校をわずか2年で中退せざるを得ませんでした。14歳からは飲食店で懸命に働き始めましたが、社会に出る中で「読み書きができないと、一人の人間として扱ってもらえない」という悔しさを何度も経験したといいます。そんな西畑さんが64歳で再び学びの場である「春日中学校夜間学級」の門を叩いた理由は、ずっと連れ添った最愛の妻へ、自分の言葉で直接手紙を書きたかったからでした。
未来を生きる10代~30代にこそ読んでほしい学びの原点
今回出版された児童書では、難しい言葉を使わず、小学生でも西畑さんの歩んできた人生や学びに対する情熱を感じ取れるよう工夫されています。学ぶことは、単なる知識の習得ではなく、自分自身を認め、大切な人に想いを届けるための手段です。現代社会において「当たり前」に過ごしている毎日の学びが、どれほど貴重なものなのか。西畑さんの挑戦は、キャリアアップや試験勉強に悩む若い世代の背中を、優しく力強く押してくれるはずです。