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自民党のゴッドファザー・辻嘉六の真実:建設会社社員から権力者へ上り詰めた男の生涯

投稿日:2025年12月22日

「自民党のゴッドファザー」とも呼ばれた辻嘉六。彼は、明治から昭和にかけて日本の政界を裏から操った“政界の黒幕”として知られています。建設会社の一社員から権力者にまで上り詰めた彼の人生、そしてその資金源や、児玉誉士夫との“きなくさい関係”とは?本記事では、謎に包まれた辻嘉六の生涯を紐解きます。

辻嘉六とは?日本の政党政治の礎を築いた男

辻嘉六という名前は、歴史の教科書には一切載っていません。しかし、彼は日本の政党政治の礎を築いたと言っても過言ではないほど重要な人物です。1945年に結党された日本自由党の結党資金を提供し、自由民主党の母体となる日本自由党の結党資金を提供するなど、政治を裏から動かしました。

日本自由党の機関誌創刊号には、党総裁である吉田茂の論文よりも前に、辻嘉六の文章が掲載されていました。これは、彼が党内でどれほど重きを置かれていたかを示しています。7000万円とも言われる結党資金を提供しただけでなく、政治家への助言も行っていたのです。

大陸浪人からスパイ活動へ:辻嘉六の生い立ち

1877年に岐阜市で生まれた辻嘉六は、幼少の頃から荒くれ者でした。15歳で建設会社の吉川組に入社し、満州に進出する際に大陸へ渡ります。22歳という若さでフロンティアを求めて大陸へ渡ったこの決断が、彼の人生を大きく変えました。

日露戦争開戦前の不穏な時期、辻嘉六はロシア国境近くの吉川組事務所で頭角を現し、児玉源太郎に見いだされて秘書として仕えます。スパイ活動などで日露戦争勝利のために尽力し、その功績は「日露戦争の時に、台湾総督の児玉源太郎に可愛がられて台湾で何か金もうけをしたらしい」と証言されています。

日露戦争後の資金源と政治家との繋がり

日露戦争後、辻嘉六は児玉将軍から「帰国して、原敬を助けるように」と指示を受け、原内閣の発足に貢献します。常に裏方として政治家や軍人に仕え、表舞台に立つことはありませんでした。1921年に原が暗殺された後は、若手の政治家を育てることを生きがいとしました。大野伴睦鳩山一郎林譲治などが、彼に可愛がられた政治家の一人です。

辻嘉六は、押し入れに札束を山のように積んで、若い議員に自由に資金を提供するなど、大盤振る舞いをしていました。「わずかしか持っていかないやつと、懐にじゃんじゃん入れるやつがいた。政治家として、いいやつと駄目なやつがよく分かるんだという話でした」と、関係者は語っています。

近衛文麿爆殺計画への関与と戦後の暗躍

太平洋戦争前、辻嘉六邸には政治家、官僚、軍人、新聞記者、経営者、やくざの親分などがひっきりなしに出入りし、情報が集まっていました。しかし、日中戦争が始まると、辻邸も静かになっていきます。そんな中、児玉誉士夫辻政信らと「近衛文麿爆殺計画」に関与していたことが明らかになっています。

計画は未遂に終わりましたが、辻嘉六の事務所に爆弾が隠されていたことが判明しています。戦後、児玉誉士夫は右翼の大物として成り上がり、辻嘉六も暗躍を続けました。彼らが生き残ることができたのは、戦勝国である米国に利用価値がある人間として認められたからに他なりません。

辻嘉六は1948年に亡くなりましたが、彼の残した遺産は、日本の政界に大きな影響を与え続けました。彼の生涯は、日本の政治史における暗部を照らし出す、興味深い物語と言えるでしょう。

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