松本若菜主演『君の好きは無敵』はなぜ“かわいい”のか?制作陣が明かす、細部までこだわり抜いた舞台裏
「かわいい」の裏側に宿る歴史とこだわり―“デザイン瀬尾”のセットができるまで
TBS系火曜ドラマ『君の好きは無敵』で描かれる、世界を魅了する“かわいい文化”の裏側。本作の美術チームが、独特な世界観を構築した制作の舞台裏を語りました。特に、佐野勇斗演じるキャラクターデザイナー・瀬尾深月の部屋である“デザイン瀬尾”のセットには、キャラクターの好みだけでなく、彼のバックグラウンドまで感じさせる工夫が凝らされています。単なる「かわいいモノ」のコレクションではなく、祖母から受け継いだ家という設定を活かし、ヴィンテージ感あふれる小道具と最新のキャラクターを共存させることで、時の流れや歴史を感じさせる空間が完成しました。柱に描かれた幼少期の落書きや身長のメモなど、物語の細部までを物語るセットづくりが、作品の世界観を強固なものにしています。
アナログとデジタルの融合、そしてぬいぐるみが完成するまでの苦悩
瀬尾がキャラクターを生み出す作業場にも、徹底したこだわりが詰まっています。美術チームとキャラクターデザイン担当の三浦のどか氏は、瀬尾が芸大出身でデッサンもできるという設定を反映し、アナログな画材とデジタル機器を融合させた道具類をセレクト。また、劇中に登場するオリジナルキャラクター「チュエラ」や「シニカルモルコ」などのグッズ制作においても、ドラマのタイトなスケジュールと格闘しながら、試行錯誤が繰り返されました。サンプルの微細な歪みを修正し、表情に命を吹き込むその過程は、まさに本物のキャラクタービジネスの現場そのもの。撮影現場がまるで「グッズ工場」のようになるほどの手作り感と情熱が、視聴者を魅了する「かわいい」を作り上げています。
スタッフをも支えた“かわいい”の力
三浦氏が描いたキャラクターは、美術スタッフや小道具、さらには人形劇団ひとみ座といった多くのプロフェッショナルたちの手を経て、立体物へと進化しました。その過程では「目の位置が1ミリずれるだけで表情が変わってしまう」といった立体制作特有の難しさもありましたが、制作チームが一丸となって修正を重ねました。エンディングで動くパペットを目にした際には、そのキャラクターが命を持つ瞬間に制作陣も大きな感動を得たといいます。物語同様、キャラクターを生み出す喜びや支え合いが、そのまま作品の魅力へと繋がりました。詳細はTBS公式ドラマサイト