婚活アプリの落とし穴?「独身偽装」で貞操権侵害!知らなかったでは済まされない裁判の結果とは?
近年、出会いのツールとして婚活アプリやマッチングアプリは身近な存在になりましたよね。
「独身限定」のアプリなら安心して使える!と思っている人も多いはず。
しかし、そんな思いを打ち砕く衝撃的なトラブルが発覚しました。
なんと「独身限定」をうたうアプリで出会った男性が既婚者だったというケースで、女性が貞操権の侵害を訴え、裁判で勝訴したんです!
今回は、婚活アプリの闇と、私たちユーザーが知っておくべき重要なポイントを深掘りします。
「独身限定」アプリでまさかの既婚者と遭遇?出会いからトラブル発覚まで
今回のトラブルの当事者である大阪府内の30代女性は、2019年3月に「独身限定」の大手婚活マッチングアプリに登録しました。
出会いを求めていた女性は、まもなく年下の男性とマッチングし、LINEや電話でやり取りをスタート。
同年5月には初めて食事をし、女性の自宅で性的関係を持つに至りました。
女性は「2か月ほどやり取りを続ける中で好意を持つようになった」と話しており、その後も関係は続いていました。
コロナ禍や男性の多忙さから会う機会は限られたものの、約1年半にわたって交際。しかし、2020年11月を最後に徐々に疎遠になり、関係は自然消滅してしまいました。
男性の「嘘」が発覚したのは、関係が途絶えてから約2年後の2022年9月のこと。
女性が偶然、男性の音楽活動に関するウェブサイトを見つけたところ、そこには幼稚園児ほどの年齢の子どもの写真が掲載されていたのです。
まさか、と説明を求めると、男性からは「伝えとかなあかんかったよね申し訳ないです」と、既婚者であることを認めるメッセージが届きました。
この衝撃の事実に、女性は2023年10月、貞操権の侵害を主張して大阪地裁に提訴するに至ったのです。
貞操権って何?「だまされたらアウト」の法的解釈
「貞操権」という言葉を初めて聞いた人もいるかもしれませんね。
これは法律に明文化された権利ではありませんが、自分の生き方や性的関係を持つ相手を自由に決められる「自己決定権」の一部と考えられています。
例えば、相手にだまされたり、脅迫されたりして性的関係を持たされた場合などに、その侵害が認められるケースがあります。
今回のケースでは、アプリの規約で「未婚者のみ登録可能」と明確に定められていたにも関わらず、男性が既婚者であることを隠して登録・交際を続けたことが問題視されました。
女性は訴訟で、「既婚者だと知っていれば、肉体関係も結ばなかったし、交際も継続しなかった」と強く主張。
一方、男性側は既婚者だったことを認めた上で、「デートもしておらず、性交渉だけの関係で、女性も了解していた。自由な色恋の範ちゅうだ」と反論しました。
しかし、大阪地裁は、独身偽装によって女性が既婚者と知らずに性的関係を結んだことは、貞操権の侵害に当たると判断したのです。
独身偽装の代償は55万円!裁判が示すマッチングアプリ利用の注意点
裁判の結果、大阪地裁は独身偽装による貞操権の侵害を認め、男性に対し55万円の支払いを命じました。
女性は慰謝料など334万円の損害賠償を求めていましたが、判決では55万円という金額が妥当とされました。
この判決は、単なる恋愛トラブルではなく、婚活アプリにおける「独身偽装」が明確な違法行為であり、損害賠償の対象となることを示した点で非常に重要です。
今回の事例から、マッチングアプリを利用する私たちにはいくつかの教訓があります。
まず、どんなに「独身限定」をうたっていても、相手がプロフィールを偽っている可能性はゼロではないということ。
そして、もし独身偽装によって交際や性的関係に至った場合、それは単なる「自由な恋愛」では済まされない、法的な責任問題に発展する可能性があるということです。
アプリは便利なツールですが、相手の身元確認を慎重に行うこと、そして少しでも不審な点があれば深入りしない勇気も必要かもしれませんね。
素敵な出会いを求める一方で、自分を守る意識も忘れずに、賢くアプリを利用していきましょう!
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