冬眠しないクマ被害が止まらない！さらに箱わな妨害でハンター激怒…一体なぜ？

厳しい寒さが続く日本列島ですが、本来冬眠しているはずのクマによる被害が各地で相次いでいます。
さらに、クマを捕獲するための「箱わな」が何者かに破壊されるという、信じられない事態も発生。命がけで獣害と戦うハンターたちの怒りが爆発しています。

冬眠しないクマが猛威！相次ぐ被害に住民は恐怖

12月4日、岩手県奥州市では60代の女性が自宅近くでクマに顔を引っかかれ負傷。富山市でも新聞配達中の70代夫婦が襲われ、顔にけがを負いました。
通常であれば冬眠に入っている時期にもかかわらず、連日クマによる被害が報じられ、4日だけでも全国で4人が負傷しています。住民はいつ襲われるか分からない恐怖に怯えています。

クマが里に居座る理由…専門家が語る「執着」とは？

なぜクマは冬眠しないのでしょうか？岩手大学農学部の山内貴義准教授は、「里に執着する個体が非常に多いので、ずるずると里のものを何かしら食べてしまうと、冬眠がどんどん遅れていく可能性はあると思います」と指摘しています。
山や森に食べ物が少ない影響で、人里に下りてきたクマが、そこで得られる餌に味を占めてしまい、なかなか山へ戻らないことが原因と考えられています。

卑劣な箱わな妨害が多発！衝撃映像にハンターの怒り爆発

深刻化するクマ被害に対応するため、猟友会などが設置している箱わな。しかし、そのわなを妨害する行為が頻発しています。
カメラが捉えた映像には、人物が箱わなに近づき、入り口部分を右足で蹴り上げて扉を閉める瞬間が記録されていました。カメラに気づくと、懐中電灯を照らしながら足早に立ち去っています。
福岡県では、イノシシやシカなどの鳥獣被害に悩む中で、去年3月からこのような捕獲妨害が相次いでいるとのこと。

命がけの捕獲作業を妨害…ハンターの苦悩と訴え

捕獲作業に携わるハンター歴6年の40代男性は、「モチベーションは下がりますね、やっぱり」と語り、怒りをにじませています。
1メートル30センチ四方、奥行き2メートル、およそ200キロもある鉄製の箱わなの設置はかなりの重労働。男性は「わなもかけたら終わりじゃなくて、やっぱり見回りであったりとか、他の（わなも）追加したりということで、やっぱりそれ相応の苦労はしています」と、命がけで獣害対策に取り組むハンターたちの現実を訴えています。
捕獲を妨害する行為は、ハンターの努力を無にするだけでなく、住民の安全をも脅かしかねません。男性は被害届の提出を検討しているとのことです。