【衝撃の新説】パリのノートル=ダム大聖堂はなぜ水没しない?知られざる都市の秘密を解き明かす!
あなたはパリの中心、セーヌ川に浮かぶシテ島に建つノートル=ダム大聖堂を思い浮かべたことはありますか?
荘厳なその姿は誰もが知るところですが、「なぜ、洪水で水に浸かりやすいシテ島に、こんなにも巨大な建物が建てられたんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
そんな長年の謎に挑んだ、佐川美加さんの新刊『凸凹で読みとくパリ:水に翻弄されてきた街の舞台裏』が今、注目を集めています!
これまで語られてこなかったパリの知られざる歴史に迫る、この一冊の魅力を深掘りしていきましょう!
ノートル=ダム大聖堂の謎:シテ島の本当の姿とは?
「ノートル=ダム大聖堂は、なぜ水没しやすいシテ島に建てられたのか?」
この素朴な疑問は、これまでのパリ史研究ではほとんど触れられてきませんでした。
多くの研究書がシテ島の「地面より上のこと」しか語らず、肝心な「地形」や「水」との関係はベールに包まれていたからです。
しかし、ある一つの資料が、この謎を解き明かす大きなヒントになりました。それは、1910年のセーヌ川大洪水の際に作られた「浸水被災地域地図」です。
この地図を読み解くことで、パリの街の意外な真実が浮かび上がってきたのです!
1万年前の「河川争奪戦」がパリの地形を決めた!?
佐川美加さんの探求は、なんと約1万年前のセーヌ川と、今は暗渠化された支流ビエーヴル川の「河川争奪戦」にまで遡ります。
驚くべきことに、かつて隣り合って流れていた二つの川のうち、強いビエーヴル川がセーヌ川の水を奪ったことで、セーヌ川の旧流域が「旧河道」と呼ばれる低地へと変わってしまいました。
これにより、セーヌ川が氾濫すると旧河道は水に覆われるものの、二本の川に挟まれた微高地、通称「サン・マルタン島」だけは水害を免れることになったのです。
この地質学的な発見が、パリの歴史の常識を根底から覆します!
史料を読み直す!古代ローマ時代の「ルテキア」はシテ島ではなかった?
この新事実によって、既存の史料の読み直しが必要になりました。
例えば、古代ローマの最古の文献『ガリア戦記』に登場するパリの原点「ルテキア」は、私たちがイメージするシテ島ではなく、実は「サン・マルタン島」だったのではないか?という仮説が浮上します。
シテ島はむしろ緊急時の避難場所だったというのです。
こうした二つの川中島の立場が逆転したのは、ローマ支配時代に主要な道路が建設され、旧河道が塞がれたことで、サン・マルタン島の一部が軟弱化し、一方シテ島が乾燥化して建物を建てられるようになったからでした。
中世のパリを形作った水流の変化:ルーヴル宮にも影響?
パリの地形は、度重なる侵略も大きく影響しました。
3世紀以降、ゲルマン人やフン族、ノルマン人などの襲撃から逃れるため、住民はシテ島に立てこもらざるを得なくなります。
西フランク王シャルル禿頭王が、シテ島の周囲に城壁を巡らし、敵船の通行を阻止するために堰のような橋を造ったことは、セーヌ川の流れの中心線に7度ものずれを引き起こしました。
この変化が、右岸の土地の乾燥化や湿潤化、さらにはシテ島自体にも新たな陸地を生み出し、後のルーヴル宮の構造にまで影響を与えたというから驚きです。
ノートル=ダム大聖堂建設の秘密:ビエーヴル川の付け替え工事
そして、パリの街の運命を決定づけたのが、1148年に行われたビエーヴル川とセーヌ川の合流点の移動でした。
サン・ヴィクトール修道院の農業用水路として開削された運河へビエーヴル川の流れが変わり、シテ島近くでセーヌ川に合流するようになったのです。
この付け替え工事によって、シテ島を流れる水量が激減し、長らく軟弱だった地盤が劇的に安定化!
まさにこの時、ノートル=ダム大聖堂の建設が可能になったというのです。
街の歴史の裏には、常に「水」の物語が隠されていたんですね!
知的好奇心を刺激する一冊:佐川美加さんのオリジナルな労作
佐川美加さんの『凸凹で読みとくパリ』は、「なぜ?」という原体験的な疑問から出発し、既存の学問分野の垣根を越えて、地質学、歴史学、考古学など、多角的な視点からパリの謎を解き明かしたオリジナルな労作です。
この本を読めば、あなたが知っているパリのイメージががらりと変わること間違いなし!
街の成り立ちに隠されたドラマを知ることで、パリがもっと魅力的に、そして深く感じられるようになるはずです。
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まとめ:パリの街の「凸凹」に隠された壮大な物語を体験しよう!
『凸凹で読みとくパリ:水に翻弄されてきた街の舞台裏』は、単なる歴史書ではありません。
街の地形と水の関係から、その文化や人々の暮らし、そして現代の姿までを読み解く、全く新しい視点を提供してくれます。
パリを訪れる予定のある人も、行ったことのない人も、この本を読めば、きっとパリの街が何倍も面白くなるはず!
歴史と地理、そして人間の営みが織りなす壮大な物語を、ぜひ体験してみてください!
そして、著者と鹿島茂先生の対談イベントにも、足を運んでみてはいかがでしょうか?
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