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押井守監督が語る!“わからない映画”の愉しみ方「ノーランの映画は、理解できなくても不満にならない」

投稿日:2026年01月15日

映画監督・押井守さんが、自身の連載「裏切り映画の愉しみ方」で、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF映画『メッセージ』(2016)について熱く語りました。本作を「映画的裏切りが証明された作品」と絶賛し、クリストファー・ノーラン監督の作品についても言及。難解な映画の愉しみ方について独自の視点を展開しています。

『メッセージ』が証明する映画の裏切り

押井監督は、『メッセージ』の冒頭から主人公のキャラクター設定が覆される点に、映画的な裏切りの巧妙さを感じています。過去に不幸を経験した女性だと見せかけていた主人公が、実は未来の出来事を受け入れようとする女性だったという展開は、「編集の力を使った映画にしかできない裏切り」と絶賛。単なるどんでん返しではなく、映画ならではの表現技法が支えている点を強調しています。

「映画にはアメリカを筆頭に、日本や中国を含め多くの国がエイリアン問題を巡って論争するわけだから、もっとポリティカルにできると思うけれど、そうはしてないでしょ。主人公の個人の葛藤を巡る物語に徹していて、将来、愛娘が死ぬことを知るけれど、それでもやはり子どもを産む。それを受け入れることが、この映画のひとつの“メッセージ”なんですよ。」と語り、SF作品でありながら、普遍的な人間の感情に訴えかける本作の魅力を語っています。

「わからない」映画の愉しみ方

押井監督は、映画を「どんな観方をしてもオッケー」な表現として捉えています。「傑作を観ても映画の本質はわからない。ダメな映画こそが映画の本質を教えてくれる」という持論を展開し、映画の善し悪しにとらわれず、自分なりの解釈を楽しむことの重要性を説いています。

また、SNSでの映画評について「SNSで悪評を拡散させて人を追い込むというのを映画でやってなにが楽しいのかなと思ったんですよ」と疑問を呈し、SNS的なアクチュアリティに頼りすぎた表現への警鐘を鳴らしています。

ノーラン監督の映画は“理解できなくても”満足度が高い

クリストファー・ノーラン監督の作品についても言及し、「ノーランの映画は観終わると満足感しかない。絵もすばらしいし、なにより映画の文法の作り方が見事」と絶賛。理解できない部分があっても、その完成度の高さが不満を生み出さないと語っています。「わからないのならもう一度、観ればいいと思うくらいでしょ?」という言葉には、映画の奥深さを楽しむ姿勢が表れています。

最後に、押井監督は『メッセージ』の裏切りを「“裏切る”という行為が映画を支えている」とまとめ、本作が映画表現の可能性を広げた作品であることを強調しました。

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