ロシア“スパイ”と日本人元社員を書類送検!工作機械メーカーの機密情報が漏洩した事件の真相
国内の工作機械メーカー関連会社の機密情報を不正に入手した疑いで、ロシア人スパイと日本人の元社員が警視庁公安部に書類送検されました。巧妙な手口で情報を盗み出そうとしたロシア側の動きと、それに協力した日本人男性。事件の全貌をわかりやすく解説します。
事件の概要:ロシア人スパイと日本人元社員の関与
警視庁公安部によると、在日ロシア通商代表部の元職員であるロシア人男性と、国内の工作機械メーカー関連会社の元社員である日本人男性は、2024年11月と昨年2月、会社の新商品に関する開発情報などの機密情報を不正に入手した疑いが持たれています。ロシア人男性はすでに帰国しており、警視庁公安部は、ウクライナに侵攻中のロシアが、軍事転用が可能な最先端技術を持ち出そうとしていたとみて捜査を進めています。
日本人男性は、ロシア人男性から70万円ほどを受け取っていたとみられており、警視庁は男性の認否を明らかにしていません。
ロシア人スパイの手口:古典的な手法で情報を入手
今回の事件で明らかになったロシア人スパイの手口は、「偶然を装い接触、そして親密に」、「連絡先は交換せず」という2点がポイントです。
まず、日本人男性にウクライナ人と偽って「道を聞くふり」をして近づきます。実はロシアの情報機関「SVR」の職員であるスパイは、すでに日本人男性をターゲットとしており、偶然出会ったふりをしていただけでした。スパイは日本語が堪能で、「お礼をしたいから、また今度会いましょう」などと誘い、その後、少なくとも10回、首都圏の飲食店などで繰り返し会っています。
スパイは、日本人男性の仕事の愚痴を聞くなどして親密になり、口頭で会社の機密情報などを聞き出していたということです。また、2人は連絡先を一切交換せず、会った際に「次の日時と場所」、さらに会えなかった場合の「予備日」まで決めていたといいます。これは、メッセージなどの痕跡を残すことで、スパイ活動が発覚するのを防ぐためだったとみられています。
捜査幹部は、この2つの手口を「ロシアの古典的な手法」と指摘しています。
私たちにできる対策:警戒心と情報共有の重要性
今回の事件を受け、警視庁公安部は、工作機械の関連会社などがロシア側の関心が高いので、狙われている可能性があるとして注意喚起しています。私たち一人ひとりができる対策としては、以下の点が挙げられます。
- 外国人からのSNSや街頭での接触に対し、相手の身元を注意深く確認する。
- 食事や贈り物で「断りづらい関係」を作り、情報を段階的に引き出す手口に警戒する。
- 「これくらいの情報なら大丈夫」「相手はいい人だから」と1人で判断せず、不審に感じたら周囲への相談や、警察への通報も検討する。
「なぜ自分なのか」と立ち止まって考えることが重要です。日頃から警戒心を持ち、不審な接触には注意し、情報漏洩を防ぐために周囲と協力し合うことが大切です。
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