ヤマハ「SYNCROOM」とVRChatが創り出す音楽の未来:堀江晶太氏らによる鼎談
オンラインでのバンド演奏やセッションに欠かせないツール、ヤマハの「SYNCROOM」が、バーチャルワールド「VRChat」の音楽コミュニティで熱狂的な支持を集めています。今回は、SYNCROOMの開発担当であるヤマハの原貴洋氏、音響事業企画の千々和孝秀氏、そしてバーチャル音楽コミュニティ「EMNRecords」主宰のEmnyeca氏と、普段からVRChatで音楽を楽しむ音楽家・堀江晶太氏による鼎談の後編をお届けします。
ヤマハがVRChatに着目したきっかけ
ヤマハの原貴洋氏は、当初「VRChat」でのSYNCROOM利用に気づいていなかったことを明かします。しかし、千々和孝秀氏がプライベートでVRChatを体験し、オープンマイクバーなどでSYNCROOMを利用するユーザーが多いことを発見したことが、ヤマハとVRChatの本格的な接触のきっかけとなりました。
千々和氏は、「バーチャルマーケット2022Winter」での企業出展や、VRChatのライブハウス「V-KitazawaAWAKE」とのコラボレーションを通じて、VRChatの音楽カルチャーの熱量と可能性を感じたと語ります。ライブ後には、多くのアーティストやユーザーからSYNCROOMへの期待の声を受け、その熱意に感銘を受けたとのことです。
VRChatが生み出す音楽の新たな可能性
堀江晶太氏は、VRChatユーザーのオフ会に対する柔軟性や、リアルとバーチャルの垣根がない感覚に驚きを隠しません。VRChatでのセッション文化は、「しょうがないからオンラインで」という感覚ではなく、「居場所がVRChatだから、そこでやっているだけ」というニュートラルな姿勢で受け入れられていると指摘します。
原貴洋氏は、VRChatはSYNCROOMを使う必然性が強い世界だと強調します。VR空間に集まる人々は、物理的な距離を超えて同じ空間を共有することを前提としているため、一緒に演奏するためのツールが必要となるのです。
「音楽」という軸だけで考えると、SYNCROOMの使い方が限定的になりがちですが、VRChatという環境においては、集まることを前提とした上で、どのように音楽を楽しめるかを考えることで、新たな可能性が広がります。
ミュージシャンへのメッセージ
堀江晶太氏は、「もっと多くのミュージシャンがSYNCROOMを知っていくべきだ」と熱く語ります。VRChatとSYNCROOMが創り出す音楽の新たな可能性は、音楽業界に大きな変革をもたらすかもしれません。
10年後の未来、VRChatとヤマハがどのような音楽体験を提供しているのか、今から想像するだけでもワクワクしますね。