中国「トランプ氏、来なくてもいい」?米国との貿易摩擦激化で訪中延期も
米中間の貿易摩擦が激化の一途をたどっています。ドナルド・トランプ米大統領の訪中が予定されていたものの、「スーパー301条」調査を巡る対立から、延期される可能性も浮上しています。中国国内では「トランプ大統領の訪中無用論」が広がり、今後の米中関係に暗雲が立ち込めています。
パリでの米中貿易交渉決裂か?
現地時間16日にフランス・パリで開催された米中貿易交渉は、米国の通商法301条に基づく調査に対する中国側の反発で、事実上決裂したと見られています。中国の何立峰副首相は、米国が「1974年通商法」122条に基づき、すべての貿易相手国に10%の輸入付加税を課していることに対し、強い不満を表明し、報復措置も辞さない姿勢を示しました。
これに対し、トランプ大統領は訪中について「1カ月ほど延期を要請した」と発表。イラン情勢を理由に挙げましたが、パリ交渉の不調が背景にあるとの見方も出ています。台湾メディアは、大豆輸入拡大程度しか成果が見込めない状況で、トランプ大統領が訪中を延期したと指摘しています。
中国国内で高まる「トランプ訪中無用論」
中国国内では、トランプ大統領の訪中に対して「来なくてもいい」という声が強まっています。その背景には、以下の3つの理由があります。
- 台湾問題:中国はトランプ大統領に対し、北京で「台湾独立に反対する」と表明することを求めていますが、ホワイトハウスはこれに同意していません。
- イラン戦争:中国は、米国のホルムズ海峡護衛作戦への人民解放軍派遣に消極的です。
- 反米世論:ベネズエラ情勢やイラン戦争を経て、中国国内でトランプ大統領と米国に対する反感が高まっています。
今後の米中関係は?
中国外務省はトランプ大統領の訪中延期説を否定し、引き続き調整を進めているとしていますが、今後の米中関係は不透明です。英フィナンシャル・タイムズは、トランプ大統領が紛争時に海外歴訪を避ける慣例に従ったのか、北京に圧力をかけるための延期なのかは不明だと報じています。
年末に開催されるAPECでの米中首脳会談の成功も視野に入れつつ、中国は慎重な姿勢を崩していません。米中貿易摩擦の行方は、世界経済にも大きな影響を与えることになり、今後の動向が注目されます。