“紀州のドン・ファン”元妻の控訴審も無罪!状況証拠だけでは「犯人性を推認できない」
“紀州のドン・ファン”と呼ばれた資産家野崎幸助さん(当時77歳)を殺害した罪などで起訴された元妻須藤結衣さんの控訴審で、大阪高等裁判所は23日、一審判決を支持し無罪を言い渡しました。直接的な証拠がない中、状況証拠のみで有罪を主張した検察側の控訴が棄却された形です。
裁判の経過と争点
須藤さんは、元夫である野崎さんに致死量の覚醒剤を摂取させ殺害した罪に問われています。しかし、捜査段階から被告と犯行を結びつける直接的な証拠は見つかりませんでした。
検察側は一審で、須藤さんがスマートフォンで「覚醒剤死亡」「妻が全財産」といったキーワードを検索していたことや、須藤さんの所持品から覚醒剤が検出されたことを状況証拠として提示しました。しかし、和歌山地方裁判所は一審判決で、検出された覚醒剤について「完全に本物だったとは言い切れない」と判断し、須藤さんに無罪を言い渡しました。
大阪高裁の判断
大阪高等裁判所は今回の判決で、和歌山地方裁判所の判断が「不合理とはいえない」として、一審判決を支持しました。検察側の控訴を棄却したのです。
高裁は、須藤さんのスマホ検索履歴について「興味関心をそのまま入力することもある」と指摘。また、野崎さんに気づかれずに覚醒剤を飲ませる方法を検索した形跡はなく、「強く犯人性を推認できない」と結論づけました。
さらに、須藤さんの衣服などから覚醒剤が検出されたことについても、事件後に衣服に付着した可能性が残るとし、証拠としての信憑性を否定しました。
判決後の須藤さんの様子
判決後、須藤さんは報道陣の前に姿を見せましたが、無言で裁判所を後にしました。今後の展開が注目されます。