元妻に再び無罪判決!「紀州のドン・ファン」資産家死亡事件、2審も状況証拠不十分と判断
和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん(当時77歳)の死亡事件で、殺人などの罪に問われた須藤早貴被告(30)に対し、大阪高等裁判所が2審でも無罪判決を言い渡しました。2018年に起きたこの事件は、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた野崎さんの奔放な生活と、被告との年齢差のある結婚関係から注目を集めました。
事件の概要:覚醒剤中毒死の真相
野崎さんは2018年5月に自宅で死亡。死因は覚醒剤の過剰摂取による急性中毒でした。警察は事件から3年後、野崎さんと結婚していた須藤被告を逮捕。直接的な証拠はなかったものの、須藤被告が覚醒剤の密売人と接触していたことなどを状況証拠として、殺害の疑いを追及しました。
1審判決:氷砂糖の可能性と野崎さんの自供
1審では、須藤被告は「野崎さんから覚醒剤の購入を頼まれた」と証言。密売人から受け取ったものが本物の覚醒剤ではなく氷砂糖だった可能性や、野崎さん自身が死亡前に「覚醒剤をやっている」と知人に電話していた事実などが認められました。和歌山地裁は、「野崎さんが自ら覚醒剤を入手・使用し、誤って過剰摂取した可能性がないとは言い切れない」として、須藤被告に無罪を言い渡しました。
2審判決:覚醒剤入手は不可能ではない
検察側は1審判決を不服として控訴しましたが、大阪高裁は「野崎さんに不信感や違和感を持たれることなく、致死量を超える覚醒剤を摂取させることは不可能ではないものの容易ではない。野崎さんが覚醒剤を入手することがまったく考え難い状況でもなかった」と判断。1審判決を支持し、検察側の控訴を退けました。
今後の展開:無罪確定へ
今回の判決で、須藤被告の無罪が確定する可能性が高まりました。検察側が最高裁に上告しなければ、無罪判決が確定します。この事件は、状況証拠だけでは有罪を立証することが難しいことを改めて示唆する事例となりました。