朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』が本屋大賞2026受賞!「推し活」の狂気と作家の葛藤を赤裸々に語る
全国の書店員が選ぶ「第23回本屋大賞」が4月9日に都内で行われ、朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』が栄えある大賞を受賞しました。ファンダムの熱狂と「推し活」の光と影を描いた本作は、書店員たちの熱い推薦を受け、見事その実力を認められました。
「推し活」をテーマにした話題作
『イン・ザ・メガチャーチ』は、現代社会における「推し活」のあり方を深く掘り下げた作品です。熱狂的なファンコミュニティの狂気、そしてそこから生まれる人間ドラマを、朝井リョウさんならではの鋭い視点で描き出しています。一昨年の『正欲』、昨年の『生殖記』に続く3年連続のノミネートからの受賞ということもあり、大きな注目を集めています。
受賞スピーチで明かされた創作の葛藤
受賞後のスピーチで朝井さんは、自身の作品に対する葛藤を赤裸々に語りました。過去3作に共通するテーマである「生きる推進力」について触れ、その探求の過程で、人間の構造や現象を深く考察してきたことを明かしました。
さらに、自身の作品が「小説と呼ばれるものの手前の位置」にあるのではないかと自問し、読者への届け方について悩んだことを告白。時間とお金を払って本を手に取ってくれる読者に対して、自身の「偏り」や「極端さ」が作品に反映されてしまうのではないかという不安を吐露しました。
多様な作品との並びに得た気づき
しかし、朝井さんは本屋大賞のノミネート作品が並ぶ棚を見たときに、自身の作品の「偏り」を大切にできることに気づいたと語りました。異なる価値観や表現を持つ作品が隣り合わせになることで、自身の作品の独自性を再認識し、「自分とは全く異なる偏りを持った方々の作品がすぐ隣同士に並んでいることがとても大事なんだな」と力強く語りました。
朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』は、書店でぜひ手に取って、その深淵な世界観に触れてみてください。