Earthists.、新EP『GRANDRAY』で音楽性を進化!初期の葛藤とシーンの変化を語る
ボカロ楽曲やアニメソングのフックをヘヴィなサウンドとシャウトで昇華させ、独自のジャンル「HYPERMETAL」を確立したEarthists.。待望の新作EP『GRANDRAY』で、その音楽性はさらに進化を遂げました。J-POPの要素も取り入れつつ、アグレッションも強化し、ポップとコアの両翼で表現の幅を広げています。バンドの歩みを振り返り、新作について語るインタビューをお届けします。
活動初期はテクニカルなプログレッシブ・メタルコア
Earthists.は、Djentやプログレッシブ・メタルコアをルーツに持つメンバーによって2015年に結成されました。ボーカルYUIは、「ERRA、Elitist、Novelists、InventAnimateといった海外バンドがルーツ。RiseRecords、SumerianRecords、TragicHeroRecordsといったレーベルに所属するバンドに憧れていました」と語ります。結成から2年足らずで海外レーベルと契約し、アジアツアーも敢行するなど、早い段階で存在感を示しました。
YUIは当時を振り返り、「音源を出す度に『日本でコレをやったぞ!』という気持ちはありました。でも、ニッチなジャンルだからこそ限界を感じていました。海外には自分たちの上位互換のようなバンドがたくさんいて、ERRAのJ.T.Caveyのシャウトを聴いては絶望する、みたいな(笑)。」と苦笑いを浮かべます。
海外シーンへの憧憬と日本のラウドシーンの現状
ギターのYUTOは、「欧米発祥のサブジャンルを日本の僕たちがやり始めた以上、どうしても追いかける構図になってしまっていました。オリジナリティを確立するよりも、彼らに追いつきたいという気持ちが強かったと思います。」と語ります。ドラムのYUYAも、「アンダーグラウンドで一部の人しか聴いてない音楽を楽しんで演奏してはいたけれど、それが日本でどう広がっていくかまでは考えてなかったですね。」と当時を振り返ります。
2010年代半ばのラウドシーンについて、YUIは「coldrainやSiMがフィールドを広げていく一方で、若手の間では『現行の本場っぽい音楽をやってるバンドこそがリアルだ』みたいな共通認識があったように思います。」と指摘します。また、「小さい箱が日本の中でもさらにガラパゴス化していて、海外の最先端を取り入れたもん勝ちみたいなムードがあった」と、当時のシーンの閉塞感を語りました。
変化の兆しと「ラウドロック」という言葉の意味
YUIは、Paleduskの活躍やCrystalLakeによる『TRUENORTHFESTIVAL』の開催、SiM主催の『DEADPOPFESTiVAL』への参加などをきっかけに、徐々に変化を感じ始めたと語ります。「変わってきた気がする。僕たちも『ラウドロック』っていう言葉を自分ごととして捉え始めたし。ジャンルっていうよりもシーンのことなんだなって。そう考えるとむしろ音楽的にはボーダーレスな言葉っていう気がしてきて、しっくり来るようになったんですよね。」
Earthists.は、初期の葛藤を乗り越え、独自の音楽性を確立しつつあります。新作EP『GRANDRAY』は、その進化を示す作品となるでしょう。今後のEarthists.の活躍に期待が高まります。