9月で閉店…「日本一イケてるデパート」だった渋谷西武の伝説と、その裏側を振り返る
かつての若者の聖地が幕を下ろす。渋谷西武A館・B館などが9月で営業終了へ
渋谷のスクランブル交差点からほど近い場所にある「西武渋谷店」。長年、街のシンボルとして親しまれてきたこのデパートが、2025年9月末をもってA館、B館、パーキング館の営業を終了すると発表され、大きな話題となっています。今回の決断に至った背景には、地主側との再開発計画における交渉の不成立という事情があるようです。なお、ロフト館や無印良品が入るモヴィーダ館については、自社物件のため引き続き営業を続けるとのことです。
「おいしい生活。」を生んだセゾングループの全盛期。伝説のデパートの秘密とは?
今の10代や20代にとっては少し意外かもしれませんが、かつての渋谷西武は、間違いなく「日本でもっともイケてるデパート」でした。当時のセゾングループ代表・堤清二氏が手掛けた広告は社会現象を巻き起こし、おしゃれの最先端を行く場所として若者たちで溢れかえっていました。元西武百貨店常務の牧山圭男氏によると、エルメスやイヴ・サンローランなどの高級ブランドをいち早く取り入れ、大ヒットさせた先見の明がその人気の理由だったそうです。
東急の牙城で始まった「渋谷ロフト」の衝撃的なオープン初日
当時、渋谷は東急グループの勢力が強かった場所でしたが、西武は独自のセンスでその牙城に切り込みました。特に、東急ハンズに対抗して牧山氏が手掛けた「渋谷ロフト」は、オープン初日にレジが壊れるほどの伝説的な大盛況を記録。冷静沈着で知られた堤氏さえも歓喜したというエピソードは、当時の西武がどれほどの熱量を持っていたかを物語っています。
街から百貨店が消える渋谷。時代の変化とこれからの展望
バブル崩壊後のセゾングループ解体や外資系ファンドの傘下入りなど、激動の時代を歩んできた西武渋谷店。現在では週末でも閑散としているフロアもあり、時代の流れを感じずにはいられません。今回の閉店により、渋谷という街から「百貨店」という業態が完全になくなることになります。かつての「渋谷カルチャー」を牽引した場所が姿を消すのは寂しいですが、一つの時代の大きな転換点と言えるでしょう。
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