是枝裕和監督の新作『箱の中の羊』で何が起きた?映画から消えた“家族の絆”を象徴する3つのアイテムとは
是枝映画の「お約束」が消滅?家族の定義を問い直す最新作の衝撃
日本映画界の巨匠・是枝裕和監督による待望の最新作『箱の中の羊』が、今、大きな話題を呼んでいます。亡くした息子の代わりにヒューマノイドを迎え入れた夫婦を描く本作。主演には綾瀬はるかとお笑いコンビ・千鳥の大悟を迎え、これまでの是枝作品とは一味違う異色の物語となっています。しかし、映画ファンなら誰もが気づく「ある異変」が起きています。それは、是枝映画において「家族の絆」を深めるために不可欠とされてきた「三点セット」が徹底的に排除されているという点です。
「風呂・食事・電車」が描けない?物理的な距離を超えて生まれる絆
これまでの是枝作品において、「家族になるための通過儀礼」として描かれてきたのが「入浴」「食事」「電車」の3つです。たとえば、『万引き家族』や『誰も知らない』など、登場人物たちが同じ湯船に浸かったり、食卓を囲んだりするシーンを通じて、血の繋がりを超えた「家族という共同体」が形成されていく様子が丁寧に描かれてきました。しかし、最新作『箱の中の羊』に登場するヒューマノイドは、水に浸かることも食事を摂ることもできません。この物理的な制約がある中で、夫婦はどのようにして「家族」という概念と向き合っていくのでしょうか。監督が突きつける「共有できない存在とどう愛を育むのか」という問いは、デジタル化が進む現代の私たちが抱える家族像への新たなヒントになるかもしれません。ぜひ劇場で、その衝撃の結末を見届けてください。
映画『箱の中の羊』の詳細は、公式サイト