W杯で輝く「山梨学院の教え子」たち 名将・横森総監督が明かす前田大然と渡辺剛の知られざる挫折と成長
一度はサッカーを諦めかけた前田大然、挫折から這い上がった渡辺剛の軌跡
今、ワールドカップの舞台で躍動する日本代表の前田大然選手と渡辺剛選手。実はこの2人、高校時代は山梨学院高校で同じ釜の飯を食った間柄です。彼らを育て上げた名将・横森巧総監督は、教え子たちの世界舞台での活躍に目を細めています。華やかな成功の裏側には、想像を絶するような「挫折」と、そこから立ち上がった「七転び八起き」のストーリーがありました。
「部活追放」からW杯の星へ。前田大然が掴んだ家族の愛と努力
前田選手といえば、圧倒的なスピードが代名詞ですが、高校時代には規律違反でサッカー部を追放されるという大きな挫折を経験しています。寮を追い出され、一人暮らしをしながらパン屋でアルバイトをし、自分を支えてくれた母親の姿を見て心を入れ替えました。横森総監督は「大然は本当に必死だった」と当時を振り返ります。一度閉ざされたプロへの道を自らの力でこじ開け、今の不動の地位を築いた姿は、まさに努力が才能を上回った瞬間と言えるでしょう。
ボランチからセンターバックへ。渡辺剛が見つけた「自分を活かす場所」
一方の渡辺選手も、FC東京ユースへの昇格が叶わず山梨学院の門を叩いた苦労人です。転機となったのは、高校1年生の時の韓国遠征。横森総監督の直感でセンターバックにコンバートされると、格上の相手と互角に渡り合う才能を発揮しました。もともと真面目な性格だった渡辺選手は、適性を見出されたことで急成長。「高校で一番伸びた選手」と恩師に言わしめるほどのディフェンスリーダーへと成長し、今や世界を相手に戦うDFとなりました。
「本気のブラジル戦」へ。83歳の恩師が孫のような教え子に送るエール
いよいよ迎えるブラジルとの大一番。83歳を迎えた今も現場で指導を続ける横森総監督は、「一生に一度あるかないかの機会。見ているだけで幸せ」と語りつつ、最後には「でも、勝ってもらいたい」と熱い期待を寄せました。数々の苦難を乗り越えて世界最高峰のピッチに立った2人の戦士。彼らの背中には、高校時代の恩師と培った揺るぎない絆が込められています。この歴史的な一戦、山梨学院が生んだ2人の活躍から目が離せません。