「泥棒のために作っているようなもの」2年連続のナシ盗難、農園主が悔しさのあまり閉園を決断
手塩にかけた「幸水」5000個が一夜にして消失
福岡県うきは市でナシ農園を営む佐々木浩喜さんが、あまりにも理不尽な被害に直面しています。7月に入り、収穫直前だったナシ「幸水」およそ5000個が何者かによって盗まれました。被害総額は約200万円にのぼります。佐々木さんが育てていたナシは、人目につきにくい農園の奥側から見事に狙われており、巧妙な犯行の跡がうかがえます。
「防犯対策に費用も限界」追い詰められた農家
実は、この農園が被害に遭ったのは今回が初めてではありません。去年も約6500個ものナシが盗まれる被害を受けていました。佐々木さんは猛暑対策やカラス対策などに多額の費用を投じており、人間による盗難への対策にまで資金を回すのが非常に困難な状況でした。「人間の対策までしよったらいくらお金あっても足りん」という切実な言葉からは、個人農家が抱える防犯の限界が浮き彫りになっています。
「もうやめます」怒りと悲しみの末の決断
2年連続で丹精込めた作物を奪われた佐々木さんは、農園を閉園することを決断しました。「もうナシは辞めることになりました。2年連続こんなでもう気力なくして。つくっても泥棒のためにつくってるようなもんやし」と、その苦しい胸の内を明かしています。警察は周辺の防犯カメラの映像を解析するなど、窃盗事件として懸命な捜査を進めています。今回の悲劇を受け、農作物の防犯対策が再び重要な社会問題としてクローズアップされています。