【プリンス没後10年】音楽界の至宝が選ぶ「プリンス名曲TOP10」を公開!クエストラヴが語る珠玉の裏話
音楽界のレジェンド、クエストラヴが選ぶ「プリンスの真髄」とは?
2016年4月21日に惜しまれつつこの世を去った天才アーティスト、プリンス。没後10年という節目の今年、ヒップホップバンド「ザ・ルーツ」のドラマーであり、音楽への造詣が深いクエストラヴが、米RollingStone誌にて「プリンスの名曲100選」を特別寄稿しました。今回は、その中でも特に深い意味を持つトップ3、第10位から第8位までのエピソードを先行してご紹介します。単なるランキングではなく、音楽のプロが分析する「プリンスの天才的な技術と革新性」は、現代の音楽ファンにとっても必読の内容です。
第10位:ザ・タイム「777-9311」──常識を覆したリズムの革命
1982年に発表されたザ・タイムのこの楽曲は、プリンスの「ルール破壊」を象徴する一曲です。ブラックミュージックにおいて最も重要とされる「1拍目(TheOne)」をあえて強調しないという、重力の法則に逆らうようなリズム構成。クエストラヴはこれを「カミソリの縄でダブルダッチを強要されているような気分」と表現しています。さらに、この曲のドラム・プログラミングにはタワー・オブ・パワーのデヴィッド・ガリバルディのビートが使用されており、ヒップホップの先駆者としてのプリンスの先見性を垣間見ることができます。
第9位:隠れた名曲「Sister」──わずか90秒で描き出す極限のストーリー
第9位にランクインしたのは、1980年のアルバム『DirtyMind』収録の「Sister」です。わずか1分30秒という短さの中に、現代のSNS世代も驚くような密度で、虐待やトラウマ、混乱といった複雑な心理が描き出されています。クエストラヴは、この短い時間の中でリスナーを惹きつける物語を完結させる手法を「40年以上前から未来を予見していたかのよう」と称賛。ポップソングの枠を超えた、心理学的な芸術性を高く評価しています。
第8位:誰もが認めるアンセム「PurpleRain」──謙虚さが生んだ究極のバラード
説明不要の世界的名曲「PurpleRain」が第8位に選ばれました。アルバム全編を「完璧なビジョン」としながらも、あえてタイトル曲であるこの楽曲に「あえて距離を置く」というクエストラヴ独自の視点が非常に興味深いです。しかし、この曲がアリーナ・アンセムとしていかに優れているか、そしてオーケストレーションを取り入れたラスト2分間の芸術性は、プリンスのキャリアにおいて欠かせないターニングポイントであったと指摘しています。普段の自信溢れるプリンスからは想像もつかない、切実な謝罪と感情が詰まった一曲です。
今回の寄稿は、単なるランキングに留まらず、プリンスがいかにして音楽シーンを切り拓いてきたかを証明する貴重な記録です。完全翻訳版の公開も予定されているため、さらなる深淵なる「プリンス・ワールド」に触れたい方は、ぜひ