Tシャツをほどいて再構築。注目の若手デザイナー「林ひかり」が描く破壊と創造の美学
元スポーツ少女が選んだ、ファッションという名の新しい戦場
2002年生まれの林ひかり(24歳)が、今ファッション業界で熱い視線を浴びています。彼女の作品の最大の特徴は、Tシャツなどの編み地を地道に「ほどく」という独自のプロセス。ほつれや弛みが生み出す柔らかさと、どこか退廃的で破壊的なムードが混ざり合ったテキスタイルは、既存の服の概念を覆す新しい美しさを見せています。元々はスポーツに打ち込む「体育会系少女」だった彼女が、なぜファッションの道へと進んだのでしょうか。
「ここのがっこう」で開花したクリエイティビティの源泉
大学でファッションを学ぶ中で、技術だけではないクリエイターとしてのあり方を模索していた林氏。そこで出会ったのが、独自の教育で数々の才能を輩出している「ここのがっこう(coconogacco)」でした。同校での日々は、彼女にとって「自分の常識を手放す」ための大切なステップとなりました。「100枚のドローイング」という課題を通じ、正解を追い求めるのではなく、自分の内側にあるアイデアを自由な形で表現することの楽しさを学んだといいます。その柔軟な思考と、スポーツで培った圧倒的な忍耐力が、地道な「ほどく」作業を支える強力な武器となっています。
チカキサダとのコラボ、そして次世代の才能へ
ここのがっこう修了後、その才能は瞬く間に評価され、名門ブランド「チカキサダ(ChikaKisada)」の2026年春夏コレクションでのコラボレーションが実現しました。さらに、若手クリエイターの登竜門として知られる「ファッション・フロンティア・プログラム」で2025年度のグランプリを受賞するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでステップアップしています。自身初の個展開催を経て、今もっとも「次に何を見せてくれるのか」が期待される、要注目のクリエイターの一人です。詳細は、ファッション界の最新動向を伝える