習近平政権の「企業いじめ」が止まらない…優良企業トリップドットコムに1250億円の衝撃罰金
なぜ中国政府は「稼ぐ優等生」を狙い撃ちにするのか?
中国経済にいま、不穏な空気が漂っています。習近平政権による民間企業への締め付けがさらに強まっており、そのターゲットは経営難の会社ではなく、業界を牽引する「優等生」たちです。7月25日、中国の旅行予約最大手であるトリップドットコム(携程集団)に対し、独占禁止法違反を理由として約1250億円という巨額の処分が下されました。これは同社の売上高の7.5%にあたる過去最高比率の罰金です。なぜ中国当局は、自国の経済を支える稼ぎ頭を次々と標的にするのでしょうか。
「反独占」という名の統制、その真の狙いとは
今回、トリップドットコムが問題視されたのは、ホテルとの契約形態です。当局は、同社が提携先ホテルに対して「他サイトでの販売を禁止する」「他社より安い価格設定を強要する」といった行為を行っていたと指摘しました。共産党の機関紙である人民日報も、今回の処分を「反独占の利剣」と表現し、ITプラットフォーム企業全体を牽制する強い姿勢を見せています。しかし専門家は、これは単なる独禁法違反の取り締まりではなく、財源確保や統制、そして世論への「見せしめ」が目的であると分析しています。
日本企業にとっても他人事ではない「チャイナリスク」
トリップドットコムは日本国内の宿泊業界にも深く関わっており、このニュースは対岸の火事ではありません。習近平政権下では、企業の利益が一定のラインを超えたり、政権にとって「都合の悪い影響力」を持ち始めたりすると、突如として当局による厳しいメスが入るのが通例となっています。こうした「稼ぐ企業ほど狙われる」という予測不能な政治リスクは、企業の投資意欲を急速に冷え込ませており、中国経済全体の減速を加速させる要因にもなっています。今後の中国ビジネスを考える上で、この「企業いじめ」の動向からは目が離せません。