「うちにとって宝」今夏初打席が甲子園決勝、健大高崎・小原快晴が流した涙と仲間の絆
甲子園決勝という大舞台、最後の打者に託された想い
第108回全国高校野球選手権大会の決勝戦、健大高崎と智弁和歌山の激闘は4-3で智弁和歌山が優勝を飾りました。惜しくも日本一を逃した健大高崎で、九回2死一塁という緊迫した場面で代打に送られたのが小原快晴捕手(3年)です。これが今夏の甲子園、そして県大会を含めても今夏初打席。結果は空振り三振でしたが、試合後、小原は「監督さんが最後打席立ってこいと言ってくれた。チームのために繋いでやるという気持ちだった」と、涙ながらに当時の心境を語りました。
「影の功労者」としてチームを支え続けた誇り
試合には出られずとも、小原がチームに与えた影響は計り知れません。青柳博文監督は「小原がいるからピッチャー陣が抑えている」と語り、控え捕手としてピッチャーの球を受け続け、投手の特徴を主戦捕手の大岩へ伝えるなど、影の功労者としてチームを支えてきた存在だと明かしました。さらに監督は「この子がチームにいなかったら、甲子園で防御率を0点台で抑えることは無理だった。本当にうちにとって宝」と、その献身的な姿勢を絶賛しました。
「この仲間と野球ができてよかった」悔いなき青春の幕引き
試合後、チームメートからは「小原が最後のバッターだったら、悔いはないよ」と声をかけられたといいます。実家から自転車で通学し、寮生活の選手が多いチームに馴染めるか不安を抱えていたという小原ですが、「同じ時を重ねていくうちに、絆が深まっていった」と、2年半の歳月を振り返りました。結果は伴わなかったかもしれませんが、小原が流した大粒の涙には、かけがえのない仲間たちと過ごした濃密な青春のすべてが詰まっていました。彼らの熱い夏は、多くの高校野球ファンの記憶にこれからも残り続けるはずです。