「原爆の苦しみは終わっていない」韓国の被爆2世たちが訴える、国の保護なき過酷な現実
被爆から80年以上…「見えない被害者」として生きる2世の苦悩
広島と長崎への原爆投下から長い年月が経ちましたが、その傷跡は今も確実に次世代へと引き継がれています。当時、被爆した朝鮮人は約10万人と言われていますが、彼らが帰国した後に待ち受けていたのは、「強制徴用・被爆・無視」という三重の苦しみでした。現在、韓国で原爆被害2世の支援を訴えている「韓国原爆2世患友会」のハン・ジョンスン会長と、支援シェルター「陜川(ハプチョン)平和の家」のイ・ナムジェ院長は、「現行の法律では2世の苦しみは無視されている」と強く訴えています。
病魔と偏見に苦しむ2世たち、医療支援が届かない現実
被爆2世の多くは、親から受け継いだ遺伝的な疾患や健康不安を抱えながら生きています。しかし、医学的な調査報告でも一般より高い疾病率が指摘されているにもかかわらず、国による公的な支援はほとんど存在しません。さらに深刻なのは、被爆による病気が「遺伝するもの」という周囲の偏見です。身分を明かすと就職や結婚に不利になるという恐れから、多くの2世が自らの境遇を隠して孤独に苦しんでいます。イ・ナムジェ院長は、「生命権より大切な人権はない」と語り、国が科学的な因果関係の証明という壁に隠れ、被害者の救済を放棄している現状を厳しく指摘しています。
なぜ「国の保護」が必要なのか?日本と韓国、両国に残る課題
日本でも「被爆者援護法」には2世の支援が含まれておらず、あくまで一部の自治体による健康診断などの限定的な対応にとどまっています。韓国政府に至っては、これまで被害者の実態調査すらまともに行っておらず、被爆者のための追悼碑さえ存在しません。ハン・ジョンスン会長らは、今国会での「韓国人原子爆弾被害者支援のための特別法」改正案の可決を目指し、署名活動や広報活動を行っています。過去の歴史を振り返るだけでなく、「今この瞬間に苦しんでいる被害者たち」に対して、国が誠実に向き合うことが求められています。
次世代に悲劇を残さないために、私たちにできること
原爆被害という「負の遺産」は、決して過去の話ではありません。現在、韓国の保健福祉部はコホート研究(追跡調査)を行っていますが、その結果を公開し、具体的な救済策へつなげることが急務です。この問題に関心を持つことが、被害の連鎖を断ち切り、核のない未来へ向けた最初の一歩となります。詳細な活動内容や支援については、