「病院に行かずに薬が買える」零売は違法?薬局側が国に敗訴した理由を解説
処方せん不要で「医療用医薬品」を購入する「零売」とは?
最近、SNSやネットの口コミで耳にすることが増えた「零売(れいばい)」という言葉をご存知でしょうか?これは、通常は病院で医師の診察を受け、処方せんがないと手に入らない「医療用医薬品」を、薬局で薬剤師の判断のもと直接購入できる仕組みのことです。忙しくて病院に行く時間がない人や、休日・夜間の急な体調不良に悩む人にとって、「便利な選択肢」として注目を集めてきました。
「法律上の根拠がない」として国を訴えた薬局側
今回、この零売をめぐって大きな裁判が動きました。零売を行っている薬局側は、「法律で明確に禁止されていないにもかかわらず、国の通知だけで規制するのはおかしい」として、国を相手取り訴訟を起こしていたのです。しかし、東京地裁は9月18日、「薬局側の請求を退ける」という判決を下しました。
裁判所が「零売」を認めなかった理由とは?
裁判所はなぜこのような判決を出したのでしょうか。その主な理由は、零売には医師の診察を伴わないことによる「健康上のリスク」があると判断したからです。判決では、医療用医薬品を扱うには高度な医学的知識が必要であり、それが担保されない状態での販売は、保健衛生上の危険が生じる可能性があると指摘されました。つまり、法律に直接的な記述がなくても、国民の安全を守る観点から「簡単には許可できない」という姿勢が示された形です。
今後の展開と私たちの関わり方
この結果に対し、原告側の弁護士や薬局代表は「理由付けが不十分だ」と反発し、控訴する方針を固めました。今回のニュースは、私たちの「薬との付き合い方」を改めて考えさせられる出来事です。薬局での相談は確かに便利ですが、一方で、医師による専門的な診断や検査が不要というわけではありません。最新の医療ニュースについてさらに詳しく知りたい方は、厚生労働省の