「最初はドッキリかと思った」50年前の鼻のかみ方研究がイグ・ノーベル賞を受賞したワケ
半世紀前の論文がなぜ今?まさかの受賞に本人も驚き
「人々を笑わせ、そして考えさせる」そんなユニークな研究に贈られるイグ・ノーベル賞。2026年、医学賞に選ばれたのは、なんと約50年前に北海道旭川市の旭川医科大学で発表された「鼻のかみ方」に関する研究でした。受賞したのは、同大学の名誉教授であり、現在は故人となった海野徳二先生です。突然の受賞連絡に、門下生である高原幹教授も「最初はフェイク(偽物)を疑った」と驚きを隠せなかったといいます。半世紀も前の日本語論文が、海を越えて世界から評価された背景には、どのようなストーリーがあったのでしょうか。
バナナに連れ去られる授賞式?ユーモアあふれる舞台裏
今回、スイスで行われた授賞式に代理出席した高原教授が語ったのは、想像を超える波乱の授賞式の様子です。イグ・ノーベル賞の授賞式は、真面目な科学研究を称えつつも、会場は熱狂的なユーモアにあふれています。なんと今回の授賞式では、登壇した受賞者がバナナに連れ去られるというユニークな演出もあったそうです。そんな自由な空気の中で、恩師である海野先生の「鼻のかみ方」という、誰もが日常的に行っているけれど意外と知らない「科学」が光を浴びた瞬間でした。高原教授は、恩師が遺した研究への熱い想いと、笑いを大切にする精神を改めて実感したと語っています。
「鼻のかみ方」研究が教えてくれた大切なこと
なぜ、今このタイミングで50年前の研究が注目されたのでしょうか。それは、時代を超えても変わらない「素朴な疑問を真面目に追及する」という科学の原点が評価されたからです。今回の受賞トロフィーのデザインには、今年のテーマである「キノコ」が取り入れられており、その見た目からもイグ・ノーベル賞らしい遊び心が伝わってきます。「鼻のかみ方」という、少しクスッとしてしまうようなテーマであっても、専門家が本気で研究すれば立派な医学的知見になる。そんな教えを、亡き恩師は門下生たちに遺しました。詳細は