世界を目指す移住から「自転車王国」へ。茅野市「蓼科トライアルパーク」が描く次世代の未来
渋谷から移住して切り拓いた、世界基準の「聖地」
長野県茅野市の高原に広がる「蓼科トライアルパーク」。標高約1,000mの白樺や唐松に囲まれたこの場所は、いま自転車競技ファンの間で熱い注目を集めています。2026年9月には「2026Jシリーズトライアル#02長野大会」が開催され、全国からトップライダーたちが集結。巨岩や丸太が組み合わされたテクニカルなコースで、限界に挑む姿が大きな反響を呼びました。
「世界で勝つために」父親が決断したゼロからの開拓
このパークを創設したのは、かつて東京・渋谷で暮らしていた岩村比呂彦さんです。競技に励む息子たちが「世界大会のスケールに太刀打ちできない」という壁に直面した際、「世界レベルの練習環境を自分で作るしかない」と一大決心。2024年に家族で茅野市へ移住し、約4,500坪という国内屈指のフィールドを自らの手で切り拓きました。単なる練習場にとどまらず、今や地域を巻き込んだ「自転車王国」の拠点へと進化しています。
現代の子どもたちへ。自然の中で育む「生きる力」
岩村さんが移住に踏み切った背景には、現代の子どもたちの運動能力に対する危機感もありました。外遊びの機会が減り、転んだときに身を守る動きすら難しくなっている子どもたちに、自然の中で思い切り身体を動かしてほしい。そんな願いが込められたパークでは、幼児のランバイクから小学生のMTBレーサーまで、幅広い年代が自転車を通じてバランス感覚や精神力を養っています。地域に根ざした新しいスポーツ文化の形として、今後のさらなる発展に期待が高まります。
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