「自分を年寄りと思ったことはない」岸惠子さんが貫いた“老けない”生き方。黒柳徹子が語るその素顔
壮絶な戦争体験が教えてくれた「今日で子供はやめよう」という決意
黒柳徹子さんが自身の連載で、先日この世を去った名女優・岸惠子さんとの思い出を振り返りました。二人の会話のなかで特に印象的だったのが、岸さんが12歳の頃に経験した壮絶な戦争体験です。横浜空襲の際、空を埋め尽くすB-29の姿を「美しい」と感じ、大人たちの制止を振り切って木に登ったというエピソード。防空壕にいた人々が亡くなる中、奇跡的に命が助かった岸さんは、その瞬間に「もう今日で子供はやめよう」と心に誓ったといいます。この出来事が、その後の芯の強い生き方を形作る大きな転換点となりました。
映画『君の名は』の大ヒットから「空飛ぶマダム」へ
岸さんといえば、社会現象を巻き起こした映画『君の名は』が有名です。極寒の北海道での撮影中、アドリブでストールを頭に巻いた姿が「真知子巻き」として大流行。その後、海外の巨匠監督にスカウトされてロンドンへ渡り、フランス人と結婚して渡仏するなど、まさに「空飛ぶマダム」と呼ぶにふさわしい国際派として活躍しました。一時は世間のイメージと自身のやりたいことのギャップに悩んだこともありましたが、女優業だけでなく、ジャーナリストやキャスター、そして作家としても確固たる地位を築きました。
「日没の夕暮れが好き」飽くなき好奇心が人間を老けさせない
80代、90代になっても執筆業に情熱を燃やし、「自分を年寄りと思ったことはほとんどない」と語っていた岸さん。その若さの秘訣は、世界への飽くなき好奇心にありました。若い世代に向けても「世界の情勢にアンテナを張り、適度な刺激やストレスを感じることが人間を老けさせない」とメッセージを送り続けていました。また、「人生の最後を日没の後の夕暮れのように美しく輝かせたい」という独自の死生観も、多くの人の心を打ちました。亡くなる直前まで表現者として前を向いていた岸さんの生き様は、現代を生きる私たちが人生をどう楽しむかを教えてくれるようです。黒柳徹子さんの連載の詳細は、ぜひ