職人夫婦が作る唯一無二の雛人形 名古屋の伝統と革新が息づく加藤人形店
名古屋市の守山区に工房兼店舗を構える加藤人形店。雛人形司加藤高明さんと妻の真由美さん夫婦は、名古屋節句飾・人形胴体部門の伝統工芸士として、オーダーメイドの雛人形を制作しています。東西折衷の様式が特徴的な名古屋節句飾の世界に迫ります。
人形作りの集積地から一軒へ
かつて人形作りで賑わった守山区。その理由は、七段飾りが主流だった時代、人形を保管・陳列するための広いスペースが必要だったため、中心部に比べて土地を確保しやすかったからです。しかし、30年以上前には23軒もあった人形屋は、現在加藤人形店ただ一軒となりました。
変化する市場とオーダーメイドへの転換
もともと全国の人形店に卸していた加藤人形店ですが、不景気や少子化、風習の廃れにより、市場は変化。小売店が在庫を抱えることを嫌い、シーズン間近になっての発注が増えました。短い納期で大量の商品を作る必要に迫られた加藤人形店は、一般のお客様からのオーダーメイドを受け入れることを決意します。
口コミで広がる評判
宣伝は行わず、ひっそりと始めた小売りは、20年をかけて口コミで徐々に広がり、今では多くの人々から支持を集めています。伝統を守りながらも、時代の変化に対応し、オーダーメイドという新たな道を開拓した加藤人形店。その雛人形は、単なる人形ではなく、職人夫婦の技術と想いが込められた、唯一無二の芸術品と言えるでしょう。
雛人形を通して、名古屋の伝統と革新を感じてみませんか?