「宿主が死ねば自分たちも滅びる」…新田せんの闘病ラブファンタジー漫画「なにゆえもがきいきるのか?」とは?
会社員として働きながら漫画家としても活動する新田せん(@nittasen)さんが描く、異色のファンタジー漫画「なにゆえもがきいきるのか?」が話題を呼んでいます。一見、弱すぎる勇者軍(免疫)とまじめな魔王軍(病魔)が戦う逆転設定のファンタジーに見えますが、実はこの戦いは、ある青年の体内で繰り広げられる“闘病ラブファンタジー”だったのです!
体内で繰り広げられる、善悪では語れない戦い
本作は、自身の体内を舞台にした「病魔」と「免疫」の攻防をファンタジーとして描いています。主人公は、その戦いを夢のように体感し、やがて魔王と出会うことで、自身の考え方を揺らいでいくことになります。新田さんは、この作品のきっかけについて、「SDGsといわれながらも経済活動を止められない人類の姿が、がん細胞やウイルスのように感じたこと」と語ります。
「病原体も好きで体を壊しているわけではなく、宿主が死ねば自分たちも滅びる」という新田さんの言葉が示すように、この作品は単純な善悪二元論では語れない、複雑な関係性を描いています。
通勤電車から生まれたアイデアと、都庁を思わせる魔王城
新田さんは、会社員として働きながら漫画制作を行っており、「アイデアは通勤電車などで思いつくことが多い」と、日常の中から着想を得ていることを明かしています。作中に登場する魔王城には、都庁を思わせる場面もあるとのことですが、モデルについては「ご想像にお任せします」と、いたずらっぽく笑います。
ラブコメを得意とする作者ならではの人間味
ラブコメを得意とする新田さんらしく、重いテーマのなかにも人間味のあるやりとりが織り交ぜられています。「一言で言うと『ジレンマ』です」と新田さんが語るように、敵対する立場でありながら互いの存在を否定しきれない関係性が、物語の核心となっています。
善悪では割り切れない関係性に惹かれる人や、一風変わったファンタジーを楽しみたい人は、ぜひ「なにゆえもがきいきるのか?」を読んでみてください。