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山上徹也被告に無期懲役判決 安倍元総理銃撃事件、情状酌量は一切認められず

投稿日:2026年01月21日

2022年7月に発生した安倍晋三元総理銃撃事件で、被告の山上徹也氏(45)に奈良地方裁判所が無期懲役の判決を言い渡しました。事件から3年あまり、注目を集めた裁判員裁判の結末です。判決理由として、山上被告の犯行は「短絡的で自己中心的な犯行」と断じられ、情状酌量は一切認められませんでした

事件の概要と山上被告の動機

山上被告は、2022年7月の参議院選挙の応援演説中に安倍元総理を手製のパイプ銃で銃撃し、殺害しました。裁判で山上被告は起訴内容を認め、犯行の動機について旧統一教会への強い恨みを語りました。

山上被告の幼少期は、父親の自殺、兄の病気、そして母親の旧統一教会への入信と献金により、経済的にも精神的にも苦しい状況が続きました。母親の献金総額は約1億円に達し、山上被告自身や兄は大学進学を諦めざるを得ませんでした。兄はその後、自ら命を絶ちました。

山上被告は、「(旧)統一教会に一矢報いるというか、打撃を与えることが自分の人生の意味だと思った」と証言し、安倍元総理が旧統一教会の関連団体にビデオメッセージを送っていたことを知り、最終的なターゲットとして安倍氏を選んだと述べています。

検察と弁護側の主張

検察側は、「特定の団体にダメージを与えるために暴力的手段に訴えることは法治国家では許されない」と厳しく糾弾し、無期懲役を求刑しました。一方、弁護側は、山上被告の過酷な生い立ちが犯行と強く結びついていると主張し、懲役20年を求めました。

裁判長の判決理由と関係者の反応

田中伸一裁判長は、山上被告の生い立ちについて「旧統一教会に激しい怒りを抱くのは、不遇な生い立ちからすると相応で理解できないとは言えない」と認めつつも、「社会的に孤独な状況であったが、支援を受けることをしていなかった。殺人を決意し、手製銃を作成した意思決定には大きな飛躍がある」と指摘しました。

そして、「被告の生い立ちが今回の事件の背景や遠因であることは否定できないが、被告の意思決定に大きな影響があったとは認められず、短絡的で自己中心的な犯行だ」と結論づけ、無期懲役を言い渡しました。

判決後、傍聴者からは「生い立ちを考慮してほしかった」という声が上がりました。また、事件を傍聴し続けたジャーナリストの鈴木エイト氏は、「社会から居場所を奪われた人に帰ってくる余地を与えないような判決になった」とコメントしました。

安倍元総理の妻・昭恵さんは、「突然の夫の死からの長かった日々に1つの区切りがついたと感じています。被告人は自分のしたことをきちんと正面から見つめ、私のかけがえのない家族である夫の命を奪い去った罪を償っていただきたいと思います」とコメントを発表しました。弁護側は、判決に不服があるとして、被告と協議の上、控訴するかどうかを判断するとしています。

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