NPT再検討会議が合意に至らず閉幕 「核なき世界」への道のりは依然険しく
3回連続の合意断念、高まる「NPT体制の空洞化」への懸念
ニューヨークの国連本部で約1か月にわたり開催されていた「NPT(核拡散防止条約)再検討会議」が、最終文書を採択できないまま幕を閉じました。最終文書の採択断念は、2015年、2022年に続き、これで3回連続となります。
4度の修正でも埋まらなかった各国の溝
今回の会議では、日本被団協や広島市の松井市長らが現地を訪れ、核廃絶に向けた強いメッセージを発信しました。会議期間中には合意を目指して草案が4度にわたって修正されましたが、最後まで各国の主張は平行線をたどりました。特に、4度目の改訂版では多くの対立項目が削除されたものの、イランの核開発への対応などを巡って意見が一致せず、最終的に合意は実現しませんでした。
被爆者団体も落胆「最低限の合意すらできなかった」
会議で演説を行った日本被団協の濱住治郎事務局長は、オンライン会見で「最低限でもまとまっていく形を望んでいましたが、非常に残念です」と胸の内を明かしました。核兵器の脅威が議論される中で、国際的な枠組みが成果を出せない現状に対し、NPT体制そのものが空洞化(形骸化)してしまうのではないかという強い危機感が広がっています。
今後の展望:核なき世界に向けて何が必要か
核兵器のない世界を目指すための重要な場であるNPT再検討会議が、連続で成果を上げられなかった事実は、国際社会にとって大きな課題です。核軍縮をめぐる各国の温度差をどう埋めていくのか、次回の会議や今後の国際的な対話に改めて注目が集まります。最新の核情勢については、