「これぞ本寸法」令和の名人・柳家三三の美学に迫る!なぜ今、若者に落語が刺さるのか?
小学1年生で落語に目覚めた早熟の天才
皆さんは「落語」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?「少し難しそう」と感じる方もいるかもしれませんが、今、その端正な所作と完璧な噺運びで、世代を超えて圧倒的な支持を集めている落語家がいます。それが、柳家三三(やなぎやさんざ)さんです。1974年生まれの三三さんは、小学1年生の頃に初めて聴いた落語『文違い』に心を奪われ、中学生で寄席通い、高校卒業と同時に伝説の落語家・十代目柳家小三治師匠に入門するという、驚くべきスピードでこの世界を歩んできました。
プロが絶賛する「計算し尽くされた美しさ」
三三さんの落語の魅力について、長年その姿をレンズ越しに見つめてきた演芸写真家の橘蓮二さんはこう語ります。「指先や目線の先まで、すべてが計算し尽くされた姿は実に美しい」。本人は「幕の向こう側の情景を喋っているだけ」と謙遜しますが、その自然な描写力こそが、聴く人を一気に物語の世界へ引き込む秘密なのです。専門誌『東京かわら版』編集人の佐藤友美さんや、文芸評論家の杉江松恋さんも、三三さんを「令和の名人」「これからの大看板」と高く評価しており、今まさに聴くべき噺家と言っても過言ではありません。
初心者にもおすすめ!サスペンス要素満載の『鰍沢』
落語の世界に初めて触れるという方に、三三さんが演じる演目として特におすすめなのが、三遊亭円朝作の『鰍沢(かじかざわ)』です。大雪の山梨で道に迷った商人が、一軒の家で美女・お熊に出会うというこの物語は、サスペンスや怪談の要素が詰まった非常にドラマチックな一席。お熊の凄みや妖しさを表現する三三さんの演技には、きっと皆さんも心揺さぶられるはずです。もっと詳しく知りたい方は、ぜひ