野球も料理も「まごころ」がすべて。札幌日大・新保将理が描く甲子園後の夢とは
甲子園を去る球児の背中には、料理人としての未来が輝いていた
2026年8月5日、第108回全国高校野球選手権大会の開幕試合となった札幌日大と仙台育英の一戦。強豪を相手に最後まで戦い抜いた札幌日大ナインの中に、一際目を引く選手がいました。3年生の新保将理(しんぼまさよし)選手です。ベンチ入りは叶いませんでしたが、彼はチームにとって欠かせない「心強いサポート役」として、仲間たちを支え続けてきました。
料理で培った「先読み」の精神が、チームを支える力になった
新保選手にとって、グラウンドはまるで一つの「台所」のような場所です。練習に必要な道具を先読みして準備し、片付けには心を込める。そんな彼の丁寧なサポートの原点は、小学生の頃から磨いてきた「料理」にありました。忙しい母親に代わり、左手で包丁を握って家族のために食事を作った経験が、彼に「誰かのために動く喜び」を教えました。特製の唐揚げは寮でも評判の味で、仲間の喜ぶ顔こそが彼にとっての最高のモチベーションだったのです。
夢はミシュランの星!野球で学んだ「気遣い」を調理の世界へ
中学卒業時、調理師の道に進むか、甲子園を目指すか迷ったという新保選手。結局、野球への情熱を選びましたが、その決断に後悔はありません。冬場に肩や肘を痛め、最後の夏をスタンドで迎えることになりましたが、彼はわだかまりなく裏方に徹しました。「主力には野球に集中してほしい」という心からの献身は、まさに料理人としての姿勢そのもの。今後は専門学校へ進み、将来はジビエ料理なども扱うフランス料理のシェフを目指します。「裏方で培った気遣いは、必ず料理に生きるはず」と語る彼の瞳には、ミシュランの星という新たな夢が輝いています。野球で培った絆と経験を胸に、彼の新しい挑戦がここから始まります。