「非核三原則」をめぐり長崎県と佐世保市で賛否が割れる?被爆地としての葛藤とは
同じ「自民党」でも対応が分かれた理由とは
今、長崎県内で「非核三原則」をめぐる動きに注目が集まっています。政府が進める安全保障関連3文書の改定により、核政策の見直し論が議論される中、長崎県議会と佐世保市議会で、この「非核三原則」を堅持することを求める意見書の取り扱いが真っ二つに分かれました。長崎県議会では最大会派である自民党の提案により全会一致で可決された一方で、佐世保市議会では同じく最大会派の自民党市民会議の反対によって否決という結果に。なぜ同じ自民党内でこれほどまでに判断が分かれたのでしょうか。
被爆地・長崎の県議が語る「意見書の意義」
この議論に関わった自民党の中村俊介長崎県議は、県議会での全会一致の可決について、「被爆地として核兵器の惨禍を二度と繰り返してはならないという共通認識の結果」だと語ります。安全保障は国の専権事項であり、地方自治体が方針を決定できるものではありません。しかし、中村県議は「地方議会は地域住民の声を国へ届ける重要な役割を担っている」と強調。たとえ直接的に国の政策を変えることが難しくても、被爆地の願いを積み重ねることで国民世論を形成し、国際社会への強いメッセージになると考えています。政治家として防衛体制の必要性を理解しつつも、平和への理念を守り抜くことの重要性を説いています。
「微力だけど無力じゃない」次世代へつなぐ平和のメッセージ
中村県議は、高校生平和大使の活動を引用し、「微力だけど無力じゃない」という言葉を大切にしています。被爆の実相を次世代へ引き継ぎ、若者が自ら平和について考える力を身につけることこそ、長崎の政治家としての責任だと語ります。長崎から世界へ「積極的平和」を発信し続ける意義は、決して小さくありません。今回の議会での議論は、国益を守る安全保障の現実と、被爆地が抱える平和の理想、その間で揺れ動く私たちの現在地を浮き彫りにしました。今後の国や自治体の動向から目が離せません。