「必殺技が使えたら…」その歌詞、なぜ心に刺さる?いしわたり淳治が読み解く“いい違和感”の正体
王道Jポップに隠された「いい違和感」の魔法
今、音楽シーンで話題を呼んでいるのが、作詞家・いしわたり淳治さんが朝日新聞デジタルの連載で紹介した、ReoNaさんの楽曲『敗走』の一節です。「例えば人生で一度だけ必殺技が使えたとしたら使うのは今ですか?」という、あまりにサブカルチャー的でエッジの効いた歌詞。これが王道のJポップサウンドに乗ることで、聴く者の耳に強烈なインパクトを与えています。なぜ私たちは、この「違和感」に惹かれてしまうのでしょうか。
「組み合わせ」こそが現代の新しい発明
いしわたりさんは、現代における「発明」には2種類あると指摘します。一つは全く新しいものを作るゼロからの発明。そしてもう一つは、既存の要素を掛け合わせることで生まれる新しい価値です。現代は後者が主流であり、『敗走』という楽曲はまさにその「意外な組み合わせ」が成功した好例だと語ります。もしこれが荒々しいロックバンドの曲であれば「自然」に聞こえたかもしれません。しかし、あえて王道のJポップに乗せることで、リスナーの中に「いい違和感」という心地よい引っかかりが生まれているのです。
これからのカルチャーに必要なのは「予定調和を壊すこと」
私たちが普段耳にする音楽や、目にする広告の多くは、どこかで聞いたことがあるような「しっくりくる」ものばかりではないでしょうか。しかし、時代が求めているのは、その予定調和を軽やかに裏切ってくれるスパイスです。いしわたりさんは「オール・ウィー・ニード・イズ・いい違和感」と表現し、これからのクリエイティブには、意外な組み合わせによる新しい驚きが必要だと説いています。次に皆さんが聴く楽曲や触れるエンタメにも、そんな「いい違和感」が隠されているかもしれません。
今回のいしわたり淳治さんのコラム全文や、他の気になるフレーズについては、朝日新聞デジタルの連載