カイコが世界の健康課題を解決?信州大学発スタートアップ「モルス」が描く新産業
近年、健康意識の高まりとともに注目を集めている予防医療。そんな中、意外な存在であるカイコに注目し、その可能性を追求するスタートアップ企業が注目を集めています。その名も「モルス(Morus)」。日本発のグローバルな産業を創出し、世界の健康課題解決を目指す同社の取り組みを詳しくご紹介します。
カイコと出会ったきっかけ、そして起業へ
モルスを創業した佐藤亮CEOは、元々スポーツ栄養学に興味があり、大学時代はアメリカンフットボールに打ち込んでいたそうです。新卒で入社した伊藤忠商事時代に、シルクの原料となるカイコに触れたことが、事業のきっかけとなりました。
当時、日本のシルク産業は衰退の一途を辿っており、その現状に危機感を覚えた佐藤CEOは、カイコの持つ可能性に着目。ベンチャーキャピタルを経て、2021年にモルスを創業しました。
カイコの多機能性とトレーサビリティが強み
モルスは、カイコを予防医療の観点から研究・生産・供給しています。同社の強みは、以下の3点です。
- 食品栄養学に基づく製品開発力
- カイコの量産技術
- 原料レベルからの高い研究力
特に注目すべきは、カイコが持つ多機能性。一つの原料に、予防医療に貢献する様々な機能が含まれている点が評価されています。また、トレーサビリティが確保された原料生産も、モルスならではの強みです。
2つの事業展開:食・ヘルスケアと研究開発
モルスは現在、以下の2つの事業を展開しています。
- 食・ヘルスケア事業:食原料販売と、その原料を使った食・ヘルスケア製品「KAIKO」の製造販売
- 研究開発事業:イリノイ大学やシンガポール政府の研究機関であるA*STARとの共同研究
世界各国の有力企業から引き合いが殺到しており、今後の展開が期待されます。
資金調達と今後の展望
モルスはこれまでに9.3億円の資金調達に成功。2022年には特許庁の「知財アクセラレーションプログラムIPAS2022」に選ばれ、2023年には経済産業省NEDOのディープ・スタートアップ支援事業にも採択されています。
佐藤CEOは、「日本発のグローバルな産業をつくり、世界の健康課題解決に貢献したい」と語っており、カイコを起点とした新たな予防医療産業の創出を目指しています。
モルス公式サイト:
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