NHK朝ドラ『ばけばけ』高石あかり演じるトキの“等身大”ヒロイン像に注目!善悪では語れない人間の性とは?
現在放送中のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』。没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルにした本作で、高石あかりさんが演じるヒロイン・トキの姿が、従来の朝ドラのヒロイン像とは一線を画し、大きな注目を集めています。
「自己犠牲」だけではない、人間味あふれるヒロイン像
第104話でイセ(芋生悠さん)の不幸せが乗り移ったかのようにトキが倒れてしまうシーン。これは本当に呪いなのか、それともイセへの優しさなのか、視聴者の間で様々な憶測を呼んでいます。制作統括の橋爪國臣さんは、あえてどちらの解釈も否定せず、「物語には正解も不正解もない」と語ります。
橋爪さんは、トキを「すべてを理解して周囲を助ける完璧なヒロイン」にはしたくなかったと明かします。「人間は誰しも100%完璧じゃない」という前提のもと、トキの「ワガママ」な部分も描き出すことで、よりリアルで共感できるヒロイン像を目指しているのです。
夫婦関係にも新たな風を吹き込む
本作では、西洋化が進む明治日本を舞台に、西洋人である夫・ヘブン(トミー・バストウさん)との夫婦関係も描かれています。従来の朝ドラでは、夫を支える献身的な妻が描かれることが多かったのに対し、『ばけばけ』では、トキがヘブンの才能を引き出すきっかけを作るという、能動的な関係性が描かれています。
ヘブンが本を書けなくなった時、トキは直接的にアドバイスをするのではなく、彼女の言葉がヘブンの心に響き、自ら気づくという展開に。トキ自身も、無意識のうちにリテラリーアシスタントの役割を担い始めるという、等身大の夫婦の姿が描かれています。
音楽にも込められた演出
トキが倒れるシーンでは、音楽の使い方にも工夫が凝らされています。音楽をつけないことで「呪いにかかった」という印象を強めることもできたのですが、あえて音楽をつけることで、トキの心情の流れを強調し、「倒れたように見せる」という、どちらの解釈も可能にする演出が施されています。
今後の展開に期待
予告では、トキに“アメリカ行き”の話も出ており、2人の物語はさらなる局面を迎えそうです。善悪では語れない人間の性、そして等身大のヒロイン像が描かれる『ばけばけ』から、今後も目が離せません。