『ウィキッド』シンシア・エリヴォ、差別と闘い「のけ者」からスターへ!規格外の才能と生き様に迫る
大ヒット映画『ウィキッドふたりの魔女』でエルファバを演じたシンシア・エリヴォ。彼女の圧倒的な歌唱力と、「普通」とは違う個性を貫く生き方は、多くの人々を魅了しています。この記事では、シンシアの華麗なキャリアと、その背景にある差別との闘い、そして彼女が私たちに伝えたいメッセージを深掘りします。
『ウィキッド』エルファバ役、声帯を壊すほどの難役を制覇
ミュージカル『ウィキッド』のエルファバ役は、その歌唱力の高さが求められることで知られています。特に、重力に逆らうかのような高音が連続する代表曲『DefyingGravity』は、プロの舞台歌手でも声帯を壊しかねない難易度。シンシアがこの役を射止めた時点で、彼女の規格外の歌唱力は証明済みでした。
映画版では、共演のアリアナ・グランデと共に生歌唱を貫き、文字通り空を飛ぶようなパフォーマンスを見せました。その姿は、観客に感動と勇気を与え、映画の大ヒットに大きく貢献しました。
逆境を乗り越えてきたシンシア・エリヴォの過去
シンシアの人生は、決して順風満帆ではありませんでした。ナイジェリア紛争から逃れた移民の母を持ち、父親とは16歳で絶縁。王立演劇アカデミーでは、階級や人種による差別に直面し、アルバイトに明け暮れながらも「怠け者」と誤解されたり、実力がありながらも小さな役しかもらえなかったりと、数々の困難を乗り越えてきました。
どん底の経験が、彼女のキャリアを大きく変えるきっかけとなりました。卒業前の年末公演で、体調を崩したキャストの代役として舞台裏から歌うという屈辱的な役目を押し付けられた彼女は、自分自身に怒りを覚えました。そして、その経験を糧に、「本当」の自分を見せるために髪を剃り、アヴァンギャルドなファッションを貫くようになりました。
『カラーパープル』で三冠を達成、ハリウッドでも異才を発揮
シンシアの才能が開花したのは、アメリカでの成功です。ロンドンで主演を務めた舞台『カラーパープル』で絶賛を受け、ブロードウェイに進出。この作品で、エミー賞、グラミー賞、トニー賞の三冠を達成しました。
ハリウッドでも、彼女の強烈な個性は光を放っています。身長154cmと小柄ながらも、長いネイルや豪奢なジュエリーを身につけ、クィアな黒人俳優として、「顔を隠さない」という信条を貫いています。
エルファバ役を通して伝えたいメッセージ
シンシアは、エルファバ役を通して、「のけ者」であることの特別さを伝えたいと考えています。「社会から阻害されてこなかったら、エルファバ役は回ってこなかったでしょう」と語るように、彼女自身の経験が、この役を演じる上で大きな力となりました。
「もし、社会から阻害されてこなかったら、エルファバ役は回ってこなかったでしょう。私の夢は『ウィキッド』で叶いました」「だから、周りに馴染めないと感じている皆さんも、勇気を出して。それで大丈夫だから」という彼女の言葉は、多くの人々に勇気を与えています。
今後の活躍にも注目!
現在、母校である王立演劇アカデミーの副学長も務めるシンシア。次作では、サムライにまつわる企業スリラー『Karoshi(過労死)』で、邪悪な社長役を演じ、日本語にも挑戦する予定です。彼女の個性を貫く「異才」のキャリアは、これからも続いていくでしょう。