ホンダ、上場以来初の最終赤字へ!EV戦略の転換と経営陣の減俸
ホンダが、2026年3月期の連結最終損益で最大6900億円の赤字となる見通しを発表しました。これは、1957年の上場以来初の赤字です。背景には、EV(電気自動車)事業の不振と、それに伴う減損損失の計上が大きく影響しています。
EV戦略の見直しと損失の拡大
ホンダは、北米で計画していたEVモデル3車種の開発と販売を中止することを決定しました。これに伴い、使用予定だった生産設備などの減損損失を計上し、業績を大きく押し下げています。三部敏宏社長は記者会見で、「あらゆる手立てを講じたが収益性が厳しく、このまま生産・販売に移行すると更なる損失拡大を招く」と説明しました。
アメリカ市場の変化と中国市場の競争激化
今回の業績悪化の要因として、アメリカ市場におけるEV需要の伸び悩みも挙げられます。トランプ政権によるEV購入補助の打ち切りや、排ガス規制の緩和など、EV普及を後押しする政策が転換したことが影響しています。一方、EV普及が進む中国市場では、自動運転技術や価格競争力で優れた現地メーカーとの競争が激化しており、ホンダは開発体制の見直しを迫られています。
経営陣の減俸と今後の戦略
損失計上を受け、三部敏宏社長と貝原典也副社長は3カ月間、月額報酬の3割を自主的に返上します。その他の経営会議メンバーと四輪事業に関係する役員も、月額報酬の20%を3カ月間自主返上します。
ホンダはこれまで「脱エンジン」を目指し、40年までに販売する新車をすべてEVまたは燃料電池車(FCV)にする目標を掲げてきました。しかし、EV普及の遅れから、昨年5月にはEVやソフトウエア開発への投資額を10兆円から7兆円に減らし、ハイブリッド車(HV)の世界販売を増やす計画に変更しています。
ハイブリッド車への注力と収益改善策
貝原副社長は、今後の経営改善策として、北米や日本市場などでEVに傾けていたリソース配分を見直し、ハイブリッド車の新商品を投入することで、足元の収益改善を図ると述べました。ホンダは、EV戦略を修正し、ハイブリッド車に注力することで、厳しい状況を乗り越えようとしています。