トランプ氏への期待が裏切られた?イラン反政府勢力「なぜベネズエラのようにできないのか」と不満噴出
ドナルド・トランプ米大統領の強硬な対イラン政策。当初、イランの反政府デモ勢力は、トランプ氏の「イランを再び偉大に(MAKEIRANGREATAGAIN=MIGA)」というスローガンに期待を寄せていました。しかし、現状は失望と怒りに変わっています。トランプ氏の行動が、彼らの期待を裏切っているのです。
MIGA勢力の期待と現実
イランでは昨年末から大規模な反政府デモが勃発。政府による流血鎮圧で3万人もの死者が出たという情報もあり、デモ勢力はアメリカとイスラエルの介入を強く求めていました。トランプ大統領も「助けは向かっている」と応じましたが、実際に軍事行動が始まったのはそれから約2ヶ月後。ハメネイ師を暗殺し、軍事施設を攻撃したものの、イラン革命防衛隊(IRGC)の激しい反撃により、戦争は長期化しています。
さらに、アメリカとイスラエルの攻撃が民間人に及ぶ事例が相次ぎ、市民の不満は頂点に達しています。特に、ミナブ女子小学校での175人(学生168人を含む)の死亡事件は、アメリカ軍のトマホークミサイルによるものだとされています。テヘランのバザールや歴史的建造物の破壊も、市民の怒りを煽っています。
「ベネズエラのように…」イラン市民の嘆き
国連によると、イランでは約1300人の民間人が死亡し、学校や住宅など約1万カ所の民間施設が破壊されました。こうした状況に対し、イラン人女性マンダナさんはフィナンシャル・タイムズに対し、「ベネズエラは流血の事態なしに政権交代をスムーズに成し遂げることができたのに、なぜ我々はそうできないのか」と切実な訴えを語っています。
トランプ氏はイラン市民に対し「祖国を取り戻す最大のチャンスだ」と呼びかけましたが、イラン国内では無力感だけが広がっています。IRGCの強固な抵抗力と、モジタバ・ハメネイ師の最高指導者就任により、政権交代の道筋は見えていません。
トランプ氏の政策への批判
トランプ氏のイラン攻撃は、アメリカ国内でも批判の声が上がっています。特に、MAGA(MakeAmericaGreatAgain)陣営からは、イラク・アフガン戦争を批判していたにも関わらず、イスラエルのネタニヤフ首相に屈してイラン攻撃に踏み切ったとして、強い反発が出ています。
タッカー・カールソン氏やメーガン・ケリー氏といったMAGA陣営の論客たちは、「イラン攻撃は忌まわしく邪悪」「米国第一主義に合致しない戦争」「兵士たちはイスラエルのために死んだ」と痛烈な批判を展開しています。
トランプ氏が「イランの地図は戦争後、現在とは同じではない」と発言し、クルド族投入の可能性を示唆したことも、イラン国内の不満を増大させています。国家の内紛状態を憂慮し、イラン人としてのアイデンティティで結束する動きも出てきています。