山形県遺族会が制作したDVD上映会、戦争の記憶を未来へ–予科練体験者の生の声が響く
山形テレビ県遺族会が、戦争の記憶を次世代に伝えるため制作したDVDの上映会が開催されました。戦争経験者の貴重な証言を通して、平和の尊さを訴える取り組みです。
戦争の記憶を後世へ伝える取り組み
県遺族会青年部は、おととしから戦争経験者の証言を撮影し、DVD化するプロジェクトを進めています。戦後80年を前に、去年に制作されたのは5本目のDVD。今回は、兄を戦争で亡くし、自身も海軍飛行予科練習生(予科練)に入隊していた伊藤幸雄さんの証言が収録されています。
予科練での過酷な現実
上映会で伊藤さんは、予科練での体験を語りました。「操縦士になるための教育は一切なかった。ただ死ぬことだけ教えられた。死ぬことは名誉だ、天皇陛下のためなんだと」という言葉は、当時の過酷な状況を如実に表しています。戦争が終わってから3年後に兄の死を知ったという伊藤さんは、最後は「戦争はやっぱり駄目だ。平和が一番幸せなのではないかなと。(戦争は)人が人を殺すものだから」と、平和への強い思いを語りました。
記憶をつなぐ活動の重要性
DVD制作の中心となった山岸正昭青年部長は、「我々孫世代、いわゆる次世代の人間が(戦争経験者や遺族が)元気なうちに話を聞いて、それをまた我々の次世代につないでいくということを平和の語り部事業として続けていきたい」と、活動の継続の重要性を強調しました。このDVDは、今後、小中学校の平和学習などでの活用が期待されています。
戦争の記憶を風化させず、未来へと繋げていく。このDVDは、そのための重要な一歩となるでしょう。