連行被害者の遺骨返還交渉に怒りの声!在日女性「遺族が死ぬのを待っているのか」と政府に訴え
日本の戦争中に強制連行され亡くなった朝鮮人の軍人軍属遺族による遺骨返還を求める交渉が3月24日に行われました。しかし、交渉の中で、在日朝鮮人女性の兪映香さん(35歳)が、DNA鑑定の遅延に対し、日本政府に強い怒りを訴え、その言葉は参加者の心を打ちました。
親族の靖国神社合祀記録を発見
兪さんは、父方の祖母の兄2人が、日本軍によってグアム方面へ連行され戦死したことを明かしました。そして、最近入手した証拠文書から、祖母の兄が靖国神社に合祀されていた事実が判明。兪さんは「加害国による一方的な合祀」を強く非難し、宇部市の長生炭鉱で亡くなった犠牲者の遺骨と同様に、迅速なDNA型鑑定と遺骨返還を求めました。
「戦時には日本人、戦後は朝鮮人」という理不尽
兪さんは、当時の状況を「戦時には望みもしないのに〝日本人〟として連れていき、戦後は朝鮮人だからと援護から外したうえに、遺骨確認のためのDNA鑑定も受け付けてもらえない」と語り、差別的な扱いに強い憤りを表明しました。彼女の訴えは、多くの在日韓国人遺族が抱える切実な思いを代弁するものでした。
DNA鑑定の遅延理由に疑問の声
厚生労働省は、朝鮮人の軍人軍属遺族のDNA鑑定には、韓国政府との協議と合意が必要だと説明しています。しかし、在日遺族のDNA鑑定は、遺骨が国内の寺院などに安置されているため、国内だけで実施可能です。交渉に同席した国会議員も、「在日遺族には鑑定も返還も国内で完結するはず」と外務省の姿勢を批判しました。
「人道的な見地から進めていく」という言葉に疑問
外務省の担当官は「人道的な見地から進めていく」と述べましたが、具体的な対応については明言を避けました。これに対し、歴史研究者の竹内康人氏は、戦前の植民地支配の責任を厳しく問い、「人道とは在日朝鮮人遺族のDNA鑑定を進めること。動員の責任を取るべきだ」と政府に訴えました。
「カスタマー・ハラスメント」という厚労省の言葉に怒り
今回の交渉を受ける前に、厚労省側が市民団体側の追及を「カスタマー・ハラスメント」と非難したことも明らかになりました。竹内氏は、「国家の暴力を受けて尊厳を回復したいという人々の思いを受け止める根本的な気持ちがない」と嘆き、参加者の間にさらに怒りが広がりました。
兪映香さんの涙ながらの訴えは、長年放置されてきた在日韓国人遺族の悲痛な思いを改めて浮き彫りにしました。日本政府は、人道的な観点から、DNA鑑定の迅速化と遺骨返還に向けて、具体的な行動を起こすことが求められています。