アーセナル失速の真相:主力選手の酷使が招いた疲労か?天王山へ向かう課題と展望
プレミアリーグで首位を走るアーセナルが、直近の試合で精彩を欠くパフォーマンスを見せています。カラバオカップとFAカップで2つのタイトルを逃し、リーグ戦でも痛恨の黒星。その背景には、主力の固定化と一部選手の酷使による肉体的な疲労があるとの分析が出ています。
開幕から好調を維持も、直近の成績は低迷
昨夏に8名の補強を敢行し、戦力アップに成功したアーセナルは、開幕直後から好調を維持し、プレミアリーグで首位を独走。チャンピオンズリーグ(CL)でも無敗で準決勝に進出するなど、素晴らしい戦いを見せていました。
しかし、先月下旬のカラバオカップ決勝でのマンチェスター・シティ戦での敗北、FAカップ準々決勝でのサウサンプトン戦での敗戦、そしてリーグ戦でのボーンマス戦での黒星など、直近の公式戦5試合でわずか1勝しか挙げられていません。チーム全体、そして個人としても、本来の力を発揮できていない状況です。
酷使されている主力選手たち
データサイト『Opta』によると、アーセナルは今シーズンここまでプレミアリーグ最多の公式戦54試合を消化。その中で、ダビド・ラヤ(GK)、ウィリアン・サリバ(DF)、ガブリエウ・マガリャンイス(DF)、マルティン・スビメンディ(MF)、デクラン・ライス(MF)への負担が特に大きくなっています。
これらの選手は、公式戦の合計時間に対して70%以上の時間をピッチに立っているという驚きのデータが出ています。特に、豊富な運動量を必要とする中盤のライスとスビメンディは、それぞれ77%、79%という驚異的な出場時間を記録。スビメンディに至っては、プレミアリーグ初挑戦にも関わらず、ラヤとほぼ同じ時間プレーしており、十分な休息を取れていない可能性があります。
さらに、中盤のバックアッパーとして加入したクリスティアン・ノアゴールの出場時間は全体の20%に留まっており、主力の負担を軽減できていない現状も浮き彫りになっています。
アルテタ監督の采配が試される
アーセナルがシーズン終盤に失速するのは、今シーズンに限ったことではありません。ミケル・アルテタ監督率いるアーセナルの月別勝率は、4月が最も低く、5割に達していないというデータもあります。
今シーズンは、マルティン・ウーデゴーアやミケル・メリーノ、カイ・ハヴァーツといった主力が次々と負傷離脱し、スタメンのクオリティを維持することが難しくなっています。また、大量リードを奪う試合が少ないことも、アルテタ監督が積極的な選手交代を行えない一因になっていると考えられます。
それでも、アーセナルは依然としてプレミアリーグ首位に立っており、クラブ史上初の欧州制覇も夢ではありません。『Opta』は、「アルテタ監督は主力選手たちから必要最低限の力を引き出し、優勝を勝ち取る方法を見つけなければならない。優勝したとしても華々しい勝利とはならないだろう。粘り強く、一歩一歩着実に、そして苦闘の末に勝ち取るものになるはずだ。彼らにとってはそれでも十分だろう」とコメントしています。
天王山を前に
今週末には、1試合未消化ながら6ポイント差に迫っている2位のマンチェスター・シティとの天王山が控えています。満身創痍のアーセナルが、この重要な一戦を乗り越え、リーグ優勝を掴み取ることができるのか、注目が集まります。