帯広豚丼の知られざる誕生秘話!開拓の想いと“高級食材”ヒント
北海道を代表するグルメ豚丼。その誕生から約1世紀、今や道民だけでなく全国の多くの人々を魅了する人気メニューですが、その裏には開拓民への熱い想いと、意外な高級食材が隠されていたのです。今回は、帯広豚丼の誕生秘話を、創業者の孫であるソラチ飲食事業部千葉伸一課長に語っていただきました。
豚丼誕生の舞台は十勝!ウナギ蒲焼がヒント?
「十勝の豚丼が、いつどこで誕生したのか?そして、なぜ有名になったのか?」という読者からの依頼を受け、調査員が帯広市へ。市内には豚丼専門店だけでなく、居酒屋や天ぷら店でも豚丼が提供されるほど、帯広市民にとってソウルフードとして根付いています。
豚丼店「いっぴん」の千葉課長によると、豚丼誕生のきっかけは、十勝の開拓時代に遡ります。当時、開拓民たちは厳しい環境の中で活力を必要としていました。そこで、開拓の父と称される開拓使が、ウナギの蒲焼を栄養価の高い食材として推奨したのです。
しかし、ウナギは当時は高級食材であり、庶民には手の届かないものでした。そこで、より手軽に栄養を摂取できる豚肉に着目し、ウナギの蒲焼のように甘辛いタレで焼いたものが、豚丼の原型となったと言われています。
特許を取らず“ご自由に”!無欲と博愛精神が広めた豚丼
豚丼は、すぐに帯広市内で広まりましたが、創業者は特許を取得しませんでした。その理由は、「誰でも自由に作って、多くの人に美味しいものを食べてもらいたい」という無欲と博愛精神によるものだったのです。
この“ご自由に”という精神が、帯広豚丼の多様性を生み出し、各店が独自の味を追求することで、更なる発展を遂げました。現在では、帯広市内の各店で様々な豚丼が楽しめます。
将棋界も認める“勝負飯”!渡辺明九段も虜に
帯広豚丼が全国区になったきっかけの一つに、将棋界との関わりがあります。2010年の竜王戦で、当時竜王だった渡辺明九段が、対局前日から当日にかけて豚丼を選んだことが話題となりました。
「疲れた時に体力がつく」と語る地元客の声にもあるように、豚丼は滋養強壮にも効果があり、まさに“勝負飯”として将棋ファンにも広く知られるようになりました。
大型連休を前に、ぜひ帯広を訪れて、開拓の想いが詰まった豚丼を味わってみてください。