復活の守護神・山﨑康晃「僕は気持ちで投げる」DeNAの科学的視点と肉体改造が支えた快投
横浜DeNAベイスターズの山﨑康晃投手が、復活の快投を見せています。かつて“小さな大魔神”として球界を席巻した守護神が、再び9回のマウンドに立ち、チームを勝利に導いています。開幕から6セーブをマーク、防御率も1.13と安定した投球を披露しています。
低迷を乗り越えて掴んだ再びの守護神
2023年シーズン終了時点で227セーブを積み上げ、名球会入りの目前にいた山﨑投手。しかし、ここ2年間はわずか5セーブにとどまり、かつての輝きを失いかけていました。昨年はファームでの調整が長引くなど、苦しい時期もありましたが、今年は肉体改造、フォームの是正、そして第3の球種の習得に成功し、見事に復活を遂げました。
山﨑投手は、過去2年間の苦しみをポジティブに捉え、「僕には必要な時間だったと思っています。そこにはいろいろな思いがありましたけれども、それを含めて今しっかり立ち直せているので、決して無駄ではなかったです」と語ります。その言葉通り、現在は表情も明るく、自信に満ち溢れています。
「気持ちで投げる」山﨑康晃の原点
「自分の本来のストレートが投げられていると思いますし、冷静に自分のやらなくてはならないことも整理できていますね」と、山﨑投手は自身の状態を分析します。そして、ファンが待ち望んでいた“9回のヤスアキジャンプ”についても、「やっぱりすごいですよね。本当にパワーをもらえる僕の一つの武器だと思っているので。お客様も高揚していることも含めて、一緒に球場で戦っていると改めて思います」と感謝の気持ちを伝えています。
山﨑投手は「やっぱり僕は気持ちで投げるピッチャーなんで、ピンチの時にはギアも上がりますしね。9回をずっと投げていたときの感覚に少しずつ戻ってきている感じはありますね。心と身体がちゃんと向き合って来ています」と、アドレナリン効果も認めつつ、自身の投球スタイルを語りました。
DeNAコーチ陣が分析する山﨑康晃の進化
山﨑投手の復活を支えるのは、最速152キロのストレートです。チーフ投手コーチの小杉陽太氏は、「ストレートのホップ成分が効いているので、ゾーンの中にどんどん投げていっています。今までは見逃しでストライクを取る、どちらかでいうとコマンドで行っていたのですが、今は空振りやファウルでカウントアップをしていけています」と、その変化を解説します。
さらに、伝家の宝刀であるツーシームも、ホップするストレートとの相乗効果で威力を増しています。また、新球種であるスライダーも「相手もノーマークのボールではなくなりましたね。イタチごっこの中で今後スライダーの割合が増えるかも知れないですしね」と、投球の幅を広げています。
小杉コーチは、山﨑投手の9回起用について「彼を9回に起用する側としてはアドレナリンうんぬんは考えていないですよ。投げているボールの質が高いので、投げるべくして投げているだけです。いいパフォーマンスをオープン戦からずっと見せてくれているので、彼をチョイスしているだけです」と、科学的な視点からその理由を説明しています。