英中銀ベイリー総裁が語る「利下げ」の現実―今すぐの期待はNG?
利下げは「まだ先の話」!ベイリー総裁が否定した理由とは
英国の金融政策を司るイングランド銀行(英中銀)のベイリー総裁が、今後の金利動向について注目すべき発言をしました。市場の一部で期待されていた「今年中の利下げ」について、総裁は「現時点では議論の対象外」と明言し、慎重な姿勢を崩していません。なぜこれほどまでに堅い判断を下しているのでしょうか。その背景には、イラン戦争など国際情勢の変化が私たちの家計に与える「時間差の影響」があるようです。
イラン戦争の影響が家計に届くのはこれから?
エネルギー価格の落ち着きにより、インフレのピークは過ぎたとの見方も出ていますが、総裁は楽観視していません。英国では光熱費の上限改定が3カ月ごとのルールとなっているため、国際的な紛争によるコスト増が、「タイムラグ」を伴って今後じわじわと家計を圧迫するリスクがあるからです。景気や労働市場が軟化しているという事実は認めているものの、物価への「二次的な影響」を警戒し、簡単に金利を下げられないのがイングランド銀行の苦しい胸の内といえます。