伝説的パンクシーンの“現在地”とは?話題の映画『ストリート・キングダム』を当時の当事者が再検証!
なぜ「問題作」と呼ばれたのか?当時の空気を知るレジェンドたちが語った映画への本音
今年公開され、大きな話題となったパンクロック映画『ストリート・キングダム自分の音を鳴らせ。』。1970年代後半の日本のパンク胎動期を描いた本作ですが、当時のシーンを知るファンや関係者の間では、共感の声と同時に「違和感」を示す声も多く上がりました。公開から数カ月が経ったいま、新宿ロフトプラスワンにて、当時のシーンを駆け抜けた豪華メンバーが集結するトークイベントが開催されました。
「再現度は高いが、本質が抜けている?」リアルを知る者が抱いた違和感の正体
イベントを企画したのは、ザ・スターリンのドラマーとして名を馳せたイヌイジュン氏。登壇者には、戸川純氏、ヒカシューの巻上公一氏など、当時の音楽シーンを象徴する顔ぶれが並びました。映画の美術や小道具の再現度は高く評価されている一方で、戸川氏は「さわやかでストレートな青春映画になってしまっている」と指摘。当時の危険な熱量やパンクの本質的な側面が、商業映画として“漂白”されている点に苦言を呈しました。イヌイ氏も、モデルを連想させる役名や曲名の使用に対し、フィクションとリアルの境界が曖昧であることへの懸念を語りました。
フィクションを超えて語り継ぐ――“批判”が歴史をより豊かにする
一方で、映画をきっかけに過去の歴史に光が当たる意義も語られました。巻上公一氏は、自身の役が出てこないことに触れつつも、物語からこぼれ落ちた「枝葉末節」こそが歴史の深みであると示唆。司会を務めた吉田豪氏の進行のもと、最後は山崎春美氏や戸川純氏らによる渾身のライブパフォーマンスが行われ、当時の熱気が会場を包み込みました。今回のイベントを通じ、批判や異論を含めて「語り続けること」そのものが、名作・問題作を問わず、映画という作品をより深く、力強いものへと育てていくという確信が共有されました。今回の詳細は