福島震災から15年…飼い主と離れ離れになった犬猫たちの“その後”と、変わる防災意識
東日本大震災から15年。ペットが家族の一員として大切にされる今だからこそ、災害時の動物保護は当たり前の責務です。しかし、15年前の震災時は、今のようにはペット対策が進んでいませんでした。福島第一原発事故の影響で、多くの動物たちが飼い主と離れ離れになり、立ち入り禁止区域に取り残されてしまったのです。
震災直後の混沌と、ボランティアたちの奔走
2011年3月11日、当時東京にいたSORAアニマルシェルター代表理事の二階堂利枝さんは、動物愛護法改正に関する意見上申のために上京していました。福島の家族と連絡を取り、状況を確認すると、近隣の店が被災し、人間の食料はおろか、動物のフードさえ手に入らないという深刻な状況だったのです。
二階堂さんはすぐに東京で物資を集め、トラックで現地へ運ぶことを決意しました。しかし、物資の確保、トラックの手配、緊急車両としての許可取得、燃料の確保など、様々な問題が立て続けに発生し、現地に到着したのは3月25日となりました。
福島市に入った二階堂さんを待っていたのは、地震の爪痕と原発事故への不安が広がる荒廃した街の姿でした。道路は大きく地割れし、マンホールが飛び出している危険な状態。大きな余震も頻発し、人々は外に出ることもできませんでした。ガソリンも極端に不足し、8時間並んでも20リットルしか購入できない状況だったため、物資の荷下ろしも困難を極めました。
諦めない心と、繋がった支援の輪
最終的には同級生の協力を得て荷下ろしを行い、物資は福島市内の実家に一時的に運び入れました。翌26日からは、相馬などの被災地へ赴き、避難所に物資を届ける活動を開始しました。
二階堂さんのような地元や首都圏をはじめとする各地のボランティアたちの献身的な活動のおかげで、多くの犬や猫が飼い主の元へ戻ることができ、新たな里親との出会いも実現しました。この過去の経験が、現在のペットも含めた防災意識の向上に繋がっていることは間違いありません。
SORAアニマルシェルターの活動と、今後の課題
SORAアニマルシェルターは、現在も保護・譲渡などの活動を続けています。震災の経験から、災害時の動物保護の重要性を改めて認識し、より多くの動物たちの命を守るための活動を続けています。
今回の取材を通して、災害時の動物保護は、単に動物を救うだけでなく、飼い主の心の支えにもなるということを改めて感じました。今後、ペットを同伴できる避難所の拡充や、災害時のペットに関する情報提供の強化など、更なる対策が求められます。