世界の花の中心地!オランダ最大の花市場「ロイヤルフローラホランド」の舞台裏に潜入
バレンタインデーの贈り物といえばバラ。実は、その約半分以上がオランダで取引されているのをご存知でしょうか?今回は、世界最大級の花市場「ロイヤルフローラホランド」に潜入!その驚くべきスケールと、花が世界へ届くまでの舞台裏を徹底レポートします。
1日6400万本!桁違いのスケールを誇る花市場
オランダの湖畔の街アールスメールに位置するロイヤルフローラホランド。年間数百億本もの花が取引されるこの場所は、まさに花の巨大倉庫です。2万3000品種以上もの花や植物が、まるで大型家具店のセルフサービス倉庫のように並べられています。
敷地内には、なんと約17kmものガイドレールが敷かれ、切り花や植物を運ぶ専用カート「デニッシュトロリー」が自動で往来。その数は26万台にも及び、繋げてみるとオランダの国土をほぼ横断できるほどの長さになるんだとか!
香りは控えめ?プロが語る花の品質へのこだわり
巨大な倉庫には、様々な種類の花が集まっているため、さぞかし良い香りがすると思いきや、実はそうではないようです。競売人のルース・ホーイマン氏によると、花はまだ開き切っていないため、香りが少ないのだとか。また、香りの強い花は長持ちしないため、競売場では徐々に取り扱いを減らしているそうです。
世界を動かす花の価格決定メカニズム
アールスメールに到着する花は、午後1時から午前4時の間に、オランダ国内外からトラックや飛行機で運ばれてきます。そして、朝6時から始まる競売では、オランダ式競り下げと呼ばれる方式で取引が行われます。これは、高い価格から徐々に価格を下げていき、最初にボタンを押した人が落札するというシステムです。
2300人もの買付人が、質の高い花をできるだけ安く手に入れるために、ぎりぎりの判断を迫られます。競売人は、花の品質を見極め、適切な開始価格を設定し、競売時計を操作する重要な役割を担っています。
世界中に波及する価格の影響力
ここで決まった価格は、ドイツのスーパー、パリの花屋、ニューヨークのウェディングプランナーなど、世界中の花の価格に影響を与えます。専門家のメイ・トロン氏は、「アールスメールの正確さが、花のサプライチェーン全体を支えている」と語ります。
デジタル化で進化する花市場
かつてはスタジアムのような座席で競売が行われていましたが、1990年代にはデジタル時計が導入され、2017年にはオンラインプラットフォームが登場。今では、世界中どこからでも花を買い付けられるようになりました。
バレンタインデーの主役!赤いバラの人気の秘密
ロイヤルフローラホランドで最も人気のある花はバラ。特にバレンタインデー前の2週間は、1日300万本ものバラが取引されることもあります。愛のメッセージが込められた赤いバラは、常に高い人気を誇っています。
バラ栽培家のマイケル・マリオット氏によると、買付人が最も重視するのは、花の種類や見た目よりも、花瓶に生けた時の長持ちする品質だそうです。
サプライチェーンの正確さが鍵
競売終了後、花はすぐにトラックや飛行機に積み替えられ、世界各地へと運ばれていきます。トロン氏は、「花は切られた瞬間から劣化し始めるため、常に冷蔵された状態で輸送する必要がある。その難しさにおいて、アールスメールは他の物流ネットワークに引けを取らない」と強調します。
朝、競売場にあった花が、翌日にはミラノ、パリ、ロンドン、そして数日後にはニューヨークに並んでいる。そのスピードと正確さこそが、アールスメールが世界の花の中心地であり続ける理由なのです。